2021 Fiscal Year Research-status Report
Si屈折率温度依存性の高精度測定のための両面ータンデムハイブリッド干渉計の開発
Project/Area Number |
21K20421
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
川嶋 なつみ 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 研究員 (10908635)
|
Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
|
Keywords | 屈折率 / 分散 / 温度依存性 / 厚さ計測 / 広帯域光干渉 / レーザー計測 / 干渉計測 / 光計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
半導体業界ではシリコン基板厚さの絶対値管理に対する要求が厳しくなっていると同時に、測定結果への信頼性も求められている。本研究は、シリコン基板の幾何学的厚さを測定するための可視レーザ光を用いた両面干渉計に、光学的厚さを測定するための近赤外低コヒーレンス光を用いたタンデム干渉計をハイブリッドさせることで、シリコン屈折率とその温度依存性の高精度測定技術の確立を目的としている。令和3年度は、両面干渉計とタンデム干渉計によるハイブリッド光学系を設計した。光学的厚さをフィゾー干渉計で測定する際、試料の表面反射光と裏面反射光との干渉信号を得るためには、光源の可干渉距離を超える光路差を補償する必要がある。フィゾー干渉計に補償干渉計を光ファイバで直列に接続し、補償干渉計の光路差が測定干渉計の光路差と等しくなるように調節して干渉信号を取得し光路差を求める。測定時に必要となる走査量を試料厚さから計算し、走査ステージの配置等を設計した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大に伴うテレワーク要請や他業務のスケジュール変更等があり、本研究を実施する時間が予定よりも取れなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度はシリコン基板の幾何学的厚さを測定可能な可視レーザ光を用いた両面干渉計と、光学的厚さを測定可能な近赤外低コヒーレンス光を用いたタンデム干渉計とをハイブリッドさせた光学系を構築する。また、この光学系から得られる干渉信号の処理プログラムを作成し、光学的厚さを幾何学的厚さで除算することにより屈折率値を算出する。また、試料温度を変えながら幾何学的厚さと光学的厚さを同時に測定し、屈折率の温度依存性を求める。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大に伴うテレワーク要請や他業務のスケジュール変更等があり、本研究を実施する時間が予定よりも取れなかったため、光学系の設計における予備実験等が予定通り進まず設計の完了が遅れた。周波数安定化レーザを購入し、両面干渉計を構築する予定である。また、両面干渉計とタンデム干渉計とのハイブリッド光学系試料部に温度調整機構を導入し、試料温度を変化させることで屈折率の温度依存性を求める予定である。
|