2022 Fiscal Year Annual Research Report
次世代高性能複数統合型モータを実現する磁気回路モデルベース統合設計手法の開発
Project/Area Number |
21K20427
|
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
日高 勇気 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (30908398)
|
Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
|
Keywords | 複数統合型モータ / 磁気回路 / 永久磁石モータ / 巻線界磁モータ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、モータ性能の飛躍的改善のため、巻線界磁モータと永久磁石モータのように、全く異なる2つのモータの特性を1つのモータで実現することにある。本目的達成のため、(A). 個別に最適化された2つのモータを高精度な磁気回路モデルで表現、(B). 磁気回路モデルベースで両磁気回路モデルを統合設計する手法を開発した。 (A)では最適設計された永久磁石モータ及び巻線界磁モータの解析モデルを、格子状の均一な要素で離散化した。次に、各要素で発生している磁束分布を、フーリエ級数展開に基づき、高調波成分ごとに数式モデル化した。この数式モデルにおける各係数は、最適設計された永久磁石モータ及び巻線界磁モータに、フィッテイングするように決定される。以上の手順で、格子要素毎に高調波展開された式ができるため、これを全要素で積分し一つの連立方程式を構築する。この連立方程式を解くことで、モータ全体の磁束分布を求めることができる。 (A)で構築した各要素の高調波展開式は、両モータの構造的特徴を反映したものとなっている。(B)では、永久磁石モータの要素と、巻線界磁モータの要素を確率的に入替え、例えば平均トルクが最大となる要素の組合せを探索した。探索アルゴリズムには古典的な遺伝的アルゴリズムを使用した。これにより、両モータの特徴を備えた要素の、組合せを最適化する問題に落とし込める。本最適化問題で得られた解は、巻線界磁モータ及び永久磁石モータの長所を兼ね備えた構造となっている。 本申請では、主に2021年度に項目(A)を、2022年度に項目(B)を実施した。項目(A)と項目(B)それぞれで、国際会議で成果を発表し、数編ずつの学術論文に纏めた。
|
Research Products
(7 results)