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2021 Fiscal Year Research-status Report

葉食性霊長類に特徴的な味覚の進化機構の解明:キツネザル類に着目して

Research Project

Project/Area Number 21K20674
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

糸井川 壮大  京都大学, 霊長類研究所, 研究員 (30910492)

Project Period (FY) 2021-08-30 – 2023-03-31
Keywords霊長類 / キツネザル / 味覚受容体 / 進化
Outline of Annual Research Achievements

本研究は類似の食性種間での味覚受容体の機能的な共通性とその進化機構の解明を目指すものである。特に独立に進化した3つの葉食性系統を持つキツネザル下目の甘味受容体に着目し、培養細胞を用いた受容体機能解析と変異体解析によって、3つの葉食性系統の甘味受容体機能が類似しているのかを検証し、類似の食性間での甘味受容体の機能的な共通性とその進化機構の解明を目指す。
初年度は、まず野生キツネザル約10種の糞中DNAまたは、動物園個体由来の組織DNAから甘味受容体遺伝子の配列を決定した。甘味受容体のゲノム領域はPCRによって増幅することが難しい上に、糞中DNAという低品質なDNAを素材としていたため、配列決定は難航したが、7割程度の種で全長配列を同定することに成功した。また、更新された全ゲノムデータベースからの配列抽出も実施した。その後、一部の種については発現プラスミドを作成した。その後、作成したプラスミドを用いて、甘味受容体に機能解析系の立ち上げを実施した。本年度は解析系の立ち上げを完了し、予備的な実験データを得た。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

解析対象種の味覚受容体のDNA配列決定が想定よりも難航し、予定の種数の発現プラスミドの作成を完了できなかったため。糞便由来の低品質DNAを利用していることに加えて、当該ゲノム領域のPCR難増幅が高く、特異性の高いプライマーの設計に想定よりも時間を要した。それでも7割程度の種の配列を決定し、発現プラスミドの作成と予備的な機能解析を実施できたため、このように評価した。

Strategy for Future Research Activity

配列決定に想定よりも時間を要したが、本年度は残りの種のプラスミド作成を実施するのに並行して、前年度に作成したプラスミドを用いた味覚受容体の機能解析に注力する。予備的な実験で、特徴的な反応性を示す種が見えてきているので、当該種を中心に種差を生むアミノ酸置換とその進化史の同定まで実施する。

Causes of Carryover

当該年度は、当初受容体の機能解析を実施する予定であったが、対象配列の決定に想定よりも時間を要したため、機能解析を十分に実施することができなかった。次年度は、前年度に実施する予定だった機能解析実験も含めて、より集中的に機能解析及び変異体実験を行う。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Int'l Joint Research (1 results)

  • [Int'l Joint Research] University of Antananarivo(マダガスカル)

    • Country Name
      MADAGASCAR
    • Counterpart Institution
      University of Antananarivo

URL: 

Published: 2022-12-28  

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