サロゲートマーカーとしての先進的MRIを主眼とするパーキンソン病レジストリ構築

2022 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 21K20698
• Research Institution: Juntendo University
• Principal Investigator: 竹重 遥香 順天堂大学, 医学部, 助教 (00906076)
• Project Period (FY): 2021-08-30 – 2023-03-31
• Keywords: パーキンソン病 / レジストリ / 先進的ＭＲＩ / データベース / 衝動制御障害 / MAOB阻害薬

Outline of Annual Research Achievements

本研究課題の中心であるパーキンソン病レジストリは、２０１９年より登録を開始し、２０２２年度は新たに心理士も雇用することで心理検査枠を充実させ、順調に登録者数が増えている。　２０２２年１２月時点で１２７４症例を登録した。１年おきの縦断的評価にも一定数の患者の協力を得られており、現在は３１２症例を追跡している。血清・血漿・遺伝子サンプルは５０８症例で確保し、先進的MRIは５１３例のデータを確保した。
このデータベースを活用し、MAOB阻害薬を内服しているパーキンソン病患者、MAOB阻害薬を内服していないパーキンソン病患者および健常者の3群の先進的拡散MRI画像を比較検討し、特定の白質経路における病的な変化がMAOB阻害薬により抑制されている可能性を示唆する結果を得ることに成功し、現在論文投稿中である。この結果を、第１６回日本パーキンソン病・運動障害疾患学会（MDSJ）コングレスでポスター発表、第１２０回日本内科学会総会の一般演題として発表した。
さらに２０２２年度には縦断的に神経心理検査等を評価できている症例が一定数確保できためこのデータを活用し、軽度認知機能障害患者の認知機能がその後改善するか、不変もしくは悪化するかをベースラインのMRI画像で予測できるかの検討を開始した。この検討についてはすでに一部新規の知見を得られつつある。今後はこれを発展させ、深部脳刺激療法との関連性もサブ解析として検討しながら論文化する方針である。

Research Products

• [Journal Article] Analytical and clinical validity of wearable, multi-sensor technology for assessment of motor function in patients with Parkinson's disease in Japan (2023)
  • Author(s): G Oyama, M Burq, T Hatano, W J Marks Jr, R Kapur, J Fernandez, K Fujikawa, Y Furusawa, K Nakatome, E Rainaldi, C Chen, K Chung Ho, T Ogawa, H Kamo, Y Oji, H Takeshige-Amano, D Taniguchi, R Nakamura, F Sasaki, S Ueno, K Shiina, A Hattori, N Nishikawa, M Ishiguro, S Saiki, A Hayashi, M Motohashi, N Hattori
  • Journal Title: Scientific Report Volume: 13-1 Pages: 3600
  • DOI: 10.1038/s41598-023-29382-6
  • Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
• [Journal Article] Investigating the efficacy and safety of elobixibat, an ileal bile acid transporter inhibitor, in patients with Parkinson's disease with chronic constipation: a multicentre, placebo-controlled, randomised, double-blind, parallel-group stud (CONST-PD) (2022)
  • Author(s): T Hatano,G Oyama,Y Shimo,K Ogaki,N Nishikawa,J Fukae,R Nakamura,N Kurita, T Tsunemi, Y Oji, S Saiki, K Nishioka, H Takeshige-Amano, D Taniguchi, T Ogawa, H Kamo, H Eguchi, A Fuse, A Nakajima, M Kano, S Nakajima, N Yanagisawa, N Hattori
  • Journal Title: BMJ Open Volume: 12-2 Pages: e054129
  • DOI: 10.1136/bmjopen-2021-054129
  • Peer Reviewed / Open Access
• [Presentation] セレギリン投与有無によるパーキンソン病患者の大脳白質微小構造の差 (2023)
  • Author(s): 竹重遥香、波田野琢、小川崇、進藤淳彦、大山彦光、下泰司、服部信孝
  • Organizer: 第１２０回日本内科学会総会
• [Presentation] セレギリンの長期投与はパーキンソン病患者の白質微小構造変化を抑制する (2022)
  • Author(s): 竹重遥香， 波田野琢， 鎌形康司， Andica Christina， 小川崇，進藤淳彦, 下泰司， 大山彦光， 梅村淳， 伊藤賢伸， 堀正明， 青木茂樹， 服部信孝
  • Organizer: 第16回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス