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2021 Fiscal Year Research-status Report

カイコ感染モデルでの治療効果を指標とした天然由来の新しい抗酸菌症治療薬の探索

Research Project

Project/Area Number 21K20728
Research InstitutionTohoku Medical and Pharmaceutical University

Principal Investigator

八木 瑛穂  東北医科薬科大学, 薬学部, 助手 (60856516)

Project Period (FY) 2021-08-30 – 2023-03-31
Keywordsカイコ感染症モデル / 肺MAC症 / 抗酸菌症 / 抗生物質 / 天然資源 / スクリーニング / 結核 / 非結核性抗酸菌
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、薬剤候補化合物の生体内での治療効果を迅速に評価出来る in vivo 評価系「カイコ抗酸菌症 (結核および非結核性抗酸菌 (NTM) 症) モデル」を用いたスクリーニングにより、治療薬の新規リード化合物を天然資源から発見することを目指している。
本年度は、陸棲および海洋微生物 (真菌・放線菌) の培養液や培養抽出物の分画サンプル等、約 300 サンプルをスクリーニングした。検定菌には、結核菌の代替菌として Mycobacterium smegmatis および M. bovis BCG、NTM 症の一つ肺 MAC (M. avium complex) 症の起因菌である M. avium および M. intracellulare の 4 種抗酸菌を用いた。まず in vitro (微量液体希釈法) で抗酸菌に対して生育阻害活性を示すサンプルを選択し、次に in vivo (カイコ抗酸菌症モデル) で治療効果を示す、すなわちカイコを延命させるものを候補サンプルとした。昨年度からの検討継続株も含めて、治療効果の高かったサンプルから優先的に活性物質を単離・精製し、得られた化合物について構造解析を行った。その結果、M. avium および M. intracellulare を感染させたカイコ MAC 症モデルで優れた治療効果を示した放線菌 20A065 株の培養液中より、新規化合物の発見に成功した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

スクリーニングに関しては本年度に予定していたサンプル数には達していないものの、目的とするカイコ MAC 症モデルで治療効果を示す新規化合物を初年度で得られたことや、次の精製候補となる菌株も取得できていることから、研究は概ね順調に進展していると考えている。

Strategy for Future Research Activity

放線菌 20A065 株が生産する新規化合物については、① 立体を含む詳細な構造解析、② 大量培養による量上げ、③ 詳細な活性 (抗菌スペクトルおよびカイコ抗酸菌症モデルでの治療効果) の評価、④ 類縁成分の取得による構造活性相関研究、の 4 点について並行して行い、 論文投稿の準備を進める。
また、さらに優れた活性を示す化合物の取得を目指して微生物の培養液サンプルを中心にスクリーニングを継続し、現在検討中の菌株も含めて治療効果の高いサンプルから優先的に活性物質の単離精製・構造決定を行う。得られた化合物については、詳細な抗菌スペクトルおよびカイコ抗酸菌症モデルでの治療効果を確認する。

Causes of Carryover

本年度は、活性物質の単離精製に用いるために購入する予定であった高速液体クロマトグラフィー用のカラムや樹脂等の高額な物品が既存のもので代用できたため、購入を見送ったことから次年度使用額が生じた。
次年度は、いくつかの培養液サンプルを選択できていることから、大量培養サンプルの抽出に用いる攪拌機、高速液体クロマトグラフィー用のカラムや溶媒、スクリーニングに使用する蚕種の飼料等を購入予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2022 Other

All Presentation (1 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] インドネシアの海洋生物資源を利用した抗感染症薬の探索2022

    • Author(s)
      Rotinsulu Sarah H. C.、八木 瑛穂、山﨑 寛之、Rotinsulu Henki、Wewengkang Defny、Sumilat Deiske、内田 龍児
    • Organizer
      日本薬学会第 142 年会
  • [Remarks] 東北医科薬科大学 薬学部 天然物化学教室

    • URL

      https://www.tohoku-mpu.ac.jp/laboratory/tennen/index.html

URL: 

Published: 2022-12-28  

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