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2021 Fiscal Year Annual Research Report

Analysis of prostaglandin E2 release dynamics at the single cell level

Research Project

Project/Area Number 21K20773
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

渡部 哲也  京都大学, 生命科学研究科, 特定助教 (10912496)

Project Period (FY) 2021-08-30 – 2022-03-31
Keywordsプロスタグランジン / FRETバイオセンサー / 細胞間相互作用 / 細胞間シグナル伝達 / PKA / 光遺伝学
Outline of Annual Research Achievements

プロスタグランジンE2 (PGE2) は、免疫応答調節や血管透過性亢進、粘膜恒常性維持など、幅広い機能を有する脂質メディエータの1種である。本研究では、このPGE2 に着目し、1細胞のレベルでの放出動態を可視化・定量することで、PGE2シグナルの数理的な理解を目的とした。
PGE2の放出動態を可視化するため、PGE2の下流で活性化されるプロテインキナーゼA(PKA)活性を代理マーカーとした。PKA活性を反映するFRETバイオセンサーを恒常発現する細胞株やトランスジェニックマウスを用いることで、PGE2放出をPKAの同心円状活性化として可視化することに成功した。
PGE2の合成には、細胞質ホスホリパーゼA2 (cPLA2)のカルシウムによる活性化がトリガーとなることが知られている。カルシウムとPKA活性の同時イメージングにより、カルシウム上昇が起こった細胞のうち、PGE2放出に至る細胞は高々5%程度であることや、分裂期の細胞では、カルシウム上昇が起こってもPGE2放出が一切見られないことを突き止めた。さらに、光遺伝学ツールを用いて細胞内カルシウム濃度を操作し、PGE2放出を引き起こすカルシウム濃度には閾値が存在すること、またその閾値は細胞間で異なることを見出した。
PGE2放出に伴うPKA活性化の伝達距離は、細胞間で10倍程度異なっていた。ここから1細胞レベルでのPGE2放出量を探るべく、PKA活性の伝搬距離と、PGE2放出のシミュレーションを組み合わせて推定したところ、PGE2放出量が細胞間で100倍近く異なることを見出した。
本研究は、生体内におけるPGE2を介した細胞間相互作用の理解に寄与するものと考えられる。

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Published: 2022-12-28  

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