2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K20774
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
川口 達也 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (30881594)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 急性脳症 / Muse細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
急性脳症(AE)は主に小児において発症し、高熱に伴う痙攣重積、意識障害が生じ、高い死亡率を示す疾患である。更に精神運動発達障害や難治性てんかんなどの重い後遺症を残すが、根治的な治療法は確立されていない。Multilineage-differentiating stress-enduring (Muse)細胞はヒトの骨髄間葉系幹細胞として発見され、多分化能をもつ。更に、傷害部位に選択的に集積し、自発的分化によって傷害を受けた細胞を置換・補充し修復する作用をもつ事が示されている。本研究はAEモデルマウスに対するMuse細胞の治療効果を検討する研究である。前研究ではICRマウスを用いてAEモデルマウスを作成したが、本研究はヒト由来細胞を投与するためNOD/SCIDマウスを用いてAEモデルマウスを作成する必要がある。 NOD/SCIDマウスはICRマウスと比較し少産で体重が小さく脆弱なため前研究と同様の条件設定では全個体が死亡した。そのためマウスの日齢、体重、個体を再度設定する必要があり、2021年度はNOD/SCIDマウスを用いてICRマウスと同様の病理所見、死亡率となるように条件設定を変更しながら繰り返し研究を行い、ICRマウスと同様の病理所見、死亡率となる条件を再設定した。今後Muse細胞が手に入り次第、AEモデルマウスにMuse細胞を投与し病理所見、死亡率を検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
NOD/SCIDマウスは妊娠マウスを手に入れることができず、雌雄のマウスを交配し新生仔マウスを得る必要があり研究を行うまでに予想以上に時間を要した。また、NOD/SCIDマウスはICRと異なり少産、低体重かつ加温に対して脆弱であったため、条件を再設定する必要があった。またMuse細胞は東北大学から譲り受けているが自然災害によりMuse細胞の入手に時間を要した。以上により予想よりも研究が進まない状況であった。
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Strategy for Future Research Activity |
NOD/SCIDマウスにおいてAEを発症する条件を設定できたため新生仔マウスを入手次第、Muse細胞を投与する予定である。
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Causes of Carryover |
NOD/SCIDマウスの購入費、飼育費、薬品の購入費用は前年度の学長裁量費(運営費交付金)で賄うことができたため当該助成金を使用しなかった。
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