2023 Fiscal Year Annual Research Report
メダカモデルを用いた分子標的薬の副作用の発症予測マーカーと予防法の新規開発
Project/Area Number |
21K20861
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
酒井 規裕 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任助教 (00911984)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | レンバチニブ / メダカ |
Outline of Annual Research Achievements |
レンバチニブ投与での副作用評価メダカモデルについては、レンバチニブ投与濃度の調整実験を行い、濃度依存性にレンバチニブの毒性が認められることが示唆された。(具体的には濃度依存性に浮腫、体重増加が認められ、尾ひれの血管面積も減少していた。)GFP-FLiノックアウトメダカを用いての解析の予定であり、前実験にはノックアウトメダカを使用したが、予想よりも自家繁殖が進まないことからWild typeメダカ(dr-R tokyo)と血管観察用のスコープ(GOKO Bscanスコープ)を導入して、血管に対する新たな副作用評価メダカモデルの構築を行った。新たなモデルを使用した解析では、既報にもあった副作用治療薬のヒスチジンでは血管面積や血流速度の改善効果を認め、今後ヒスチジンの至適濃度やほかの副作用治療薬のスクリーニングを行う予定である。 肝癌治療中のヒト血清中エクソソーム解析に関して、参加患者様もエントリー開始、解析を開始しており、血清中エクソソームのプロテオーム解析を行ったところ、CD9,CD63,CD81といったエクソソームマーカーを含めて分析可能であり、レンバチニブ投与前後で1/4以下となった蛋白 55蛋白(CXCL7 0.13倍、COL1A1 0.20倍など)、4倍以上となった蛋白 15蛋白(LMTK2(アポトーシス関連) 13.6倍、TGM3(表皮角化、毛髪形成) 10.0倍など。)の変化を見出しており、今後、血清をさらに分析・個別解析し、再現性のある蛋白変化を見つけ、副作用予測マーカーの発見につなげていく予定である。
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