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2021 Fiscal Year Research-status Report

先天性四肢形成不全症を招く新規疾患成立機序の解明

Research Project

Project/Area Number 21K20862
Research InstitutionHamamatsu University School of Medicine

Principal Investigator

矢本 香織  浜松医科大学, 医学部, 特任研究員 (00906919)

Project Period (FY) 2021-08-30 – 2023-03-31
Keywords先天性四肢形成不全症 / 裂手裂足症 / 全ゲノム解析
Outline of Annual Research Achievements

先天性四肢形成不全症は、出生時より四肢の形態異常を示す疾患の総称であり、臨床的・遺伝学的に多様な疾患である。代表的な疾患として、指趾に限局する裂手裂足症、短指症、合指症、さらに、長管骨の形成不全を伴う橈骨・尺骨欠損症、大腿骨形成不全症、中間肢異形成症などが挙げられる。われわれは、現在までに先天性四肢形成不全症120家系を集積し、そのうち80家系において、原因遺伝子を同定した。本研究の目的は、残る40家系の発症機序不明の先天性四肢形成不全症家系の検体を用いて、全ゲノム解析を含めた網羅的遺伝子解析を行い、先天性四肢形成不全症の新規疾患成立機序の解明、四肢および指趾の発生過程の解明、遺伝カウンセリングの向上に貢献することである。
今年度、裂手裂足症の家族例、皮膚所見を伴う裂手裂足症、腓骨列形成不全症を含む10家系に対して、全ゲノム解析を施行した。全ゲノム解析を施行することで、これまでの解析では検出不可能である、深部イントロンや転写調節領域のバリアント、非コード領域のゲノムコピー数異常、ゲノム構造異常の検出を試みる。具体的には、検出される膨大な量のバリアントに対して、転写調節に関するアノテーションや、スプライス異常を引き起こす可能性をディープラーニングを用いて予測するAIプログラムであるSpliceAIなどの情報をもとに、候補バリアントを抽出する。さらに、全ゲノム解析データに対して、MantaおよびCanvasの解析プログラムを用いて、非コード領域のゲノムコピー数異常およびゲノム構造異常を抽出する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

産休および育休を取得したため、その間研究を中断した。しかし、全ゲノム解析を施行する家系の選定および全ゲノム解析のシークエンスの外部委託は現在までに完了している。インフォマティクス解析の解析アルゴリズムおよび解析手法はすでに確立しており、復帰後に問題なく遂行できる。

Strategy for Future Research Activity

全ゲノム解析のシークエンスを完了した10家系のインフォマティクス解析を施行する。疾患原因となる候補バリアントが同定された場合は、トランスクリプトーム解析(RNA-seq解析)を施行し、遺伝子発現異常、スプライス異常、片アレル性発現遺伝子を同定し、ゲノム異常のアノテーションを行う。さらに、発現差解析を行い、疾患パスウェイの同定を試みる。そして、候補となる新規疾患原因遺伝子が同定された場合は、in vitro機能解析やモデルマウス解析を施行する。

Causes of Carryover

全ゲノム解析で疾患候補遺伝子が同定された場合、RNA-seq解析等を施行する予定であったが、解析がやや遅れているため、未使用額が生じた。次年度に解析を進め、解析結果に応じてRNA-seq解析やin vitro機能解析を施行し、未使用額はその経費に充てる予定である。

URL: 

Published: 2022-12-28  

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