2022 Fiscal Year Research-status Report
オキシリピンが早産児における慢性肺疾患に与える影響
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21K20880
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
菅沼 広樹 順天堂大学, 医学部, 助教 (60568004)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | オキシリピン / 慢性肺疾患 / 脂質栄養 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは、アデレード大学のProf Robert Gibsonらが開発した乾燥濾紙血(PUFAcoat card)法を用いることで少量の血液(約20μL)を使用し、オキシリピンを網羅的に測定できる技術を使用し研究を行ってきた。しかし、本研究のような肺組織を用いた測定には適応できなかったため、新たな測定方法の導入を行った。ラットの肺を約100mg採取し、液体窒素で極低温に凍結し、ステンレス片とともに振盪することで凍結粉砕を行った。粉砕した試料にメタノールを加え撹拌することで粗抽出をおこなった。試料の濃縮と清浄化を目的に固相抽出(solid-phase extraction)カートリッジによる再抽出をおこなった。再抽出した試料はLC-MS/MSを使用しオキシリピンを網羅的に解析した。今回の測定方法では、リノール酸由来8種類、アラキドン酸由来42種類、αリノレイン酸由来2種類、エイコサペンタエン酸由来8種類、DHA由来30種類のオキシリピンが一斉に測定可能となった。また、固相抽出を行うことにより肺組織に含まれるオキシリピンを濃縮することにより、極微量のオキシリピンも測定可能となった。 慢性肺疾患モデルとして高濃度酸素負荷ラットの作製を行った。コントロールとして一般餌を使用したラットの肺組織中のオキシリピンを測定中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID19の影響により試薬の調達等に時間がかかって予定より遅れている。現在は動物実験モデルのラットからのオキシリピンの抽出が可能となり、LC/MS-MSで測定を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
慢性肺疾患モデル動物が使用と可能となっているため、肺組織におけるオキシリピンを測定する予定である。また、脂質栄養による影響も検討予定で去る。
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Causes of Carryover |
COVID-19により試薬等の調達に時間を必要としたため、計画通りに研究が進まなかった、そのため科研費の期間を延長したことにより次年度の使用額が生じている。
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