2022 Fiscal Year Annual Research Report
The role of HECT-Type Ubiquitin E3 Ligase HECW2 for pathological cardiac hypertrophy
Project/Area Number |
21K20890
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
後藤 準 山形大学, 医学部, 客員研究員 (70810836)
|
Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
|
Keywords | ユビキチン / E3リガーゼ / 心肥大 / HECW2 |
Outline of Annual Research Achievements |
心不全は増加傾向にある日本人の重要な死因である。心不全では、病的心肥大が生じるが、その機序は十分には解明されていない。ユビキチン化による標的タンパク質の翻訳後修飾は、タンパク質の機能調節や分解において重要な役割を担う。HECW2はNEDD4ファミリーに属するHECT型ユビキチン転移酵素である。我々は、マウスの心組織において、HECT型ユビキチン転移酵素の遺伝子スクリーニングを行い、HECW2が心臓に高発現していることや大動脈縮窄手術による圧負荷モデルではmRNA発現が抑制されることを同定した。HECW2は神経や腎臓、腸管の発達に関与すると報告されたが、これまで心組織におけるHECW2の役割は検討されていない。本研究では、病的心肥大におけるHECW2の機能を大動脈縮窄手術による圧負荷モデルを用いて検討を行う。HECW2を標的とした薬物・遺伝子介入により、新しい病的心肥大抑制治療薬の開発を目指す。心筋細胞にHECW2を過剰発現させ、肥大刺激を行い、肥大マーカーの増減を検証する。また心臓特異的HECW2過剰発現マウスを作成し、圧負荷モデルにおいて心肥大の程度、生存率を検討する 心筋細胞においてHECW2の過剰発現を行うことができたが、心肥大刺激での肥大マーカーの検証はコントロール群でも安定せず、一定した結果が得られていない。 動物実験においては上記過剰発現できたプラスミドのHECW2遺伝子を用いて当大学の遺伝子実験施設に相談し、心筋特異的過剰発現マウスの作成を試みている。
|