2022 Fiscal Year Annual Research Report
The role of the microbiome in intestinal adaptation in patients with pediatric short bowel syndrome
Project/Area Number |
21K20941
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
川口 雄之亮 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任研究員 (20896625)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 短腸症候群 / 腸内細菌叢 / 小児 / D型乳酸アシドーシス / 腸管順応 |
Outline of Annual Research Achievements |
小児短腸症候群患者の腸管順応における腸内細菌叢がもたらす役割の解明のため、当院での短腸症候群患者のデータベース構築を行なった。また倫理審査を通過させ本研究の対象となる新規短腸症候群患者は昨年度リクルートできていた。 その患者から定期的な糞便のサンプリングが行えたため、本年度は便からDNAを抽出した。さらに次世代シークエンサーのライブラリー作成を行った。現在は次世代シークエンサーで解析を行っている最中である。 またD型乳酸アシドーシスを繰り返す短腸症候群患者に対し糞便移植治療を行ったため、腸内細菌叢解析を行い、短調症候群におけるD型乳酸アシドーシスの発症病態や治療方法を腸内細菌叢の面から検討を行った。腸内細菌叢は糞便移植前はLactobacillus属が腸内細菌の約7割を占めており、これがD型乳酸アシドーシスの原因と考えられた。移植前の腸管洗浄液投与によってClostridium属が腸内細菌のほとんどを占めることとなった。便の鬱滞がなくなることで腸内細菌は大きく変わることが示唆された。また糞便移植開始によってBifidobacterium属が上昇しLactobacillus属の割合が減少したが、移植後1週の再増悪時にはLactobacillus属が再び約7割を占めており、症状の経過と合致した。これは糞便移植によって一時的には明らかな細菌叢の変化がみられたが、定着せず症状が再燃したと考えられた。これは短腸であること自体が腸内細菌叢を規定している可能性があると示唆された。
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