2021 Fiscal Year Research-status Report
Explication of resistance to PD-1 blockade on nasopharyngeal car cinoma through the mechanism of protein sorting to exosomes
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21K20946
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
小林 英士 金沢大学, 附属病院, 特任助教 (00632530)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 上咽頭癌 / エクソソーム / PD-L-1 |
Outline of Annual Research Achievements |
癌の浸潤・転移には、エクソソームと呼ばれる細胞外小胞が関わる細胞間情報伝達機構が重要な役割を果たしていることが、ここ10年ほどで分かってきた。近年抗PD-1抗体製剤が、上咽頭癌を含む頭頸部癌において承認されたが、その奏効率は期待を下回っている。他の癌種において薬剤耐性機構へのエクソソームへの関与が報告されており、上咽頭においても同様に、その薬剤耐性機構に、エクソソームが関与していることが予想される。本研究は、上咽頭癌におけるエクソソームへのタンパク分泌機構に着目し、抗PD-1抗体製剤耐性の機序を解明し、新規バイオマーカーおよび治療標的を探索することを目的とする。 令和3年度は、主に培養細胞系における解析を行った。上咽頭癌細胞株および、上咽頭上皮細胞株を用いて解析を行った。既に上咽頭癌モデルにおけるエクソソームへのタンパク輸送への関与が報告されているUCH-L1およびそのファルネシル化に着目した。これまでに実績のある低分子阻害剤である、LDN-57444およびFTI-277の他、近年頭頸部癌領域において抗腫瘍効果が報告されている、Tipifarnibも用いた解析を行った。それぞれ上記細胞株を用いた実験系において、至適濃度の決定や、エクソソーム抽出などを行った。エクソソームにおけるPD-L1の状況等の直接的な解析は次年度の予定であるが、上記のごとく予備的な解析は概ね終了し、実験系としては概ね確立したものと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
低分子阻害剤を用いた細胞株における予備的な解析は終了しており、有益なデータも得られているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は細胞株におけるエクソソーム内容の解析や組織切片における解析を行い、有用なデータが得られれば、臨床応用に向けてモデルマウス等を用いた解析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、試薬等の資材の納入に遅延が生じたため、なおかつ情報収集目的に参加を予定していた学会等がオンライン形式に変更となり旅費が不要となったため、当該使用額が発生しました。 予定していた試薬等の納入は次年度に目処が立っており、本年度と次年度を併せた全体の研究計画の進捗には概ね問題はなく、当初予定していた予算を要する見込みである。
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[Journal Article] EBV genome variations enhance clinicopathological features of nasopharyngeal carcinoma in a non-endemic region2022
Author(s)
Kondo, Satoru; Okuno, Yusuke; Murata, Takayuki; Dochi, Hirotomo; Wakisaka, Naohiro; Mizokami, Harue; Moriyama-Kita, Makiko; Kobayashi, Eiji; Kano, Makoto; Komori, Takeshi; Hirai, Nobuyuki; Ueno, Takayoshi; Nakanishi, Yosuke; Endo, Kazuhira; Sugimoto, Hisashi; Kimura, Hiroshi; Yoshizaki, Tomokazu
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Journal Title
Cancer Science
Volume: -
Pages: -
Peer Reviewed / Open Access
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