2021 Fiscal Year Research-status Report
Hemodynamic analyses of the portal vein flow changes using MRI, focusing on post-hepatectomy liver regeneration and small-for-size syndrome.
Project/Area Number |
21K20947
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大島 侑 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (50911830)
|
Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
|
Keywords | 肝切除 / 門脈血行動態 / 肝再生 / 過小グラフト症候群 / wall shear stress |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は新規MRI撮影技術と流体解析技術を用いて、ラットにおける肝切除後の門脈血行動態変化と肝再生過程を可視・定量化することにより、肝切除後の門脈血行動態と肝再生との関係や、過小グラフト症候群の病態を解明することを目的としている。これまで肝切除後の門脈血流変化が肝再生を誘導したり、過小グラフト症候群のリスクとなることが報告されている。しかし、門脈血行動態の詳細な評価は困難であったため、門脈血行動態と肝再生との関係や過小グラフト症候群の病態はいまだ十分に解明されていない。 本研究では3次元位相コントラストMRIと流体解析技術を用い、肝切除後の門脈血行動態と肝再生や過小グラフト症候群との関連を検討する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
正常肝再生過程を辿るラット70%肝切除モデルの門脈血行動態変化や肝再生過程の解析については作業を終え、各種サイトカインや成長因子との関連を評価している。 概ね計画書において当初設定したスケジュールに沿った実験の進行であると考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
70%肝切除モデルにおいて、これまでに解析、評価した門脈の血行動態パラメーター(血流量、血流速度、壁せん断応力、門脈圧など)や各種サイトカイン、成長因子と肝再生過程との関連を評価し、どのような力学的刺激により肝再生が誘導されているのかの解析を試みる。また、術後に過小グラフト症候群を来たすラット90%肝切除モデルを用いて、同様の手法により経時的な門脈血行動態変化や肝再生過程の解析を行い、どのような血行動態パラメーターであれば肝再生が誘導されるのか、あるいは肝再生が損なわれるのかを評価する。
|
Causes of Carryover |
2021年度に各種サイトカインの解析を行う予定であったが、一部実施できず未使用額が生じた。 このため、解析を次年度に行うこととし、未使用が額はその経費に充てることとしたい。
|