2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of new lung preservation methods focusing on cell death related to ischemia-reperfusion injury after lung transplantation
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21K20948
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Research Institution | Kobe City Medical Center General Hospital(First Clinical Division, Second Clinical Division, Third |
Principal Investigator |
栢分 秀直 地方独立行政法人神戸市民病院機構神戸市立医療センター中央市民病院(第1診療部、第2診療部、第3診療部, 中央市民病院, 副医長 (90794694)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2025-03-31
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Keywords | 虚血再灌流障害 / 肺移植 / 細胞死 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺移植後の虚血再灌流障害に関わる細胞死としては、これまでのところアポトーシスやネクロトーシスが知られている。そのほか、フェロトーシスも固形臓器移植後の虚血再灌流障害に関わる因子として近年関心が高まっている。今回、これらの細胞死に着目し、肺の虚血再灌流障害に関わる細胞死の種類や、細胞死を来す細胞種の同定を目指して、イヌ肺移植モデルの確立と、実験条件の最適化を目指して実験を継続している。さらに、血管内皮細胞などを用いて肺移植を模したモデルを作成するため実験も継続している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
イヌ肺移植モデルの実験条件の最適化のため実験を開始しているが、研究代表者の異動に伴い、研究環境を整える必要が生じた。加えて昨今の新型コロナウイルスの影響により研究環境の整備に時間がかかっている。一方で次年度より研究代表者が再度異動し、実験環境の整っている京都大学に戻るため、引き続き実験を継続する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究により、単純な冷保存のみによる障害と、冷保存後に起こる再灌流による障害では、障害の程度や内容が大きく異なることが明らかとなってきている。今後は、冷虚血のみによる障害、温虚血のみによる障害、および冷虚血あるいは温虚血後の再灌流による障害に関してそれぞれ検討し、それにかかわる細胞死の種類やメカニズムの探索を行っていくことを予定している。動物実験モデルに関しては、イヌ以外にすでに確立されているラットやマウスの肺移植モデルを用いることも考慮する。また肺保存・グラフト肺機能評価に用いられる体外灌流保存(Ex-Vivo Lung Perfusion: EVLP)モデルを用いた実験で、冷虚血ないし温虚血による障害と再灌流後の障害について、より詳細な研究が可能な可能性があり、引き続き実験を継続する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の拡大による研究計画変更等に伴い、補助事業期間の再延長を依頼し、受理された。研究代表者の異動により、研究環境がより整った状況で研究が可能であり、これまでの実験の継続・展開を行う予定である。
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