2021 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of molecular mechanisms underlying cognitive decline at adult stage induced by neonatal exposure to midazolam and development of a therapeutic strategy
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21K20956
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
土井 浩義 九州大学, 大学病院, 助教 (60906337)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 神経幹細胞 / 麻酔薬 / ニューロン新生 / ミダゾラム / 学習・記憶 / GABA / 増殖抑制 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 神経幹細胞の増殖抑制に関わる候補因子の選定 実験計画書に記載したように、健常およびミダゾラム(MDZ)を投与したNestin-GFPマウスの海馬から、GFPの蛍光を指標に神経幹細胞を直接単離し、網羅的遺伝子発現解析(RNA-seq)を行った。幼仔期のP10における発現変動遺伝子のリストを、神経幹細胞の増殖を抑制するとすでに報告のある”静止状態関連遺伝子”を元にgene setに組み込んでGene Set Enrichment Analysis(GSEA)を行ったところ、ミダゾラム曝露された神経幹細胞で有意にその遺伝子発現が上昇していることが分かった。また、MDZ曝露マウスの神経幹細胞における”静止状態関連遺伝子”の有意な発現上昇は、幼仔期のP10だけでなく、成体期の8wおいても認められることが分かり、幼仔期曝露の影響が想定以上に長期に持続することが分かった。また、in vitroの実験系でも、培養神経幹細胞に対してMDZ曝露し、RNA-seqを行い、”静止状態関連遺伝子”のGSEAを行ったところ、MDZ群で有意な発現上昇が認められた。また、定量的PCR(RT-qPCR)でHopx, REST, Notch2などの発現上昇を確認できている。 2.神経幹細胞の増殖抑制メカニズムの解明 上記のシークエンス結果から得られた情報を元に、候補遺伝子のリストアップを加え、候補遺伝子の選定を行っている段階である
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
次世代シークエンス解析に時間を要すると想定していたが、想定外にこちらの主張と一致するデータが抽出されたため、予想研究期間の短縮が見込まれる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究としてはおおむね順調に進んでおり、これまでの結果をまとめて科学論文誌に投稿済みである。
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Causes of Carryover |
初年度に引き続き、研究計画を遂行するために費用を要するため
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Research Products
(4 results)