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2022 Fiscal Year Annual Research Report

患者M1マクロファージ由来エクソソームを用いた新規卵巣がん核酸療法の樹立

Research Project

Project/Area Number 21K20969
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

清水 亜麻  大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (10910268)

Project Period (FY) 2021-08-30 – 2023-03-31
Keywords卵巣がん / THP-1 / エクソソーム / 腹膜播種 / M1マクロファージ / 細胞障害性
Outline of Annual Research Achievements

エクソソームは細胞のエンドソームに由来する30-100nmの脂質二重膜をもつ膜小胞で、miRNA、タンパク質、脂質などを運搬し、細胞間情報伝達としての役割を担い、免疫反応、炎症反応、腫瘍の免疫微小環境へ影響を及ぼす。生体内では血液、尿、腹水など様々な細胞外液に含まれている。マクロファージはM1およびM2マクロファージに分類されるが、M2マクロファージは免疫抑制能を持ち、腫瘍細胞の増殖や転移を誘導する。一方M1マクロファージは腫瘍抗原提示能の増強やCD8陽性T細胞、NK細胞などの免疫細胞の増殖を間接的に促進し抗腫瘍効果を示すことが知られている。そこで正常ヒト血清由来マクロファージのエクソソームを卵巣癌治療への応用をテーマに研究を開始した。ヒト正常血清9ccから単球を抽出したところ120×10^4個と、エクソソームを抽出するには採取できる量が少ないため、まずヒト単球性白血病細胞株THP-1を使用し目的とするM1マクロファージ由来のエクソソームの抽出を行った。THP-1をM1マクロファージに分化させ、細胞上清を超遠心し、エクソソームの抽出を行った。M1エクソソームは透過型電子顕微鏡および、Western blottingで確認した。抽出したエクソソームを高異型度漿液性卵巣癌細胞株:OVCAR-3に添加したところ、直接細胞障害性を認めた。またM1エクソソームをのT細胞活性化能をT Cell Activation Bioassayを用いて検討したところM1エクソソームと共培養したOVCAR-3では共培養しなかったOVCAR-3と比較してよりT細胞を活性化することが判明した。
以上、ヒトマクロファージ由来のエクソソームががん細胞に対する細胞障害性を持ち、かつT細胞を活性化し、腫瘍免疫を誘導する可能性を証明することができた。

URL: 

Published: 2023-12-25  

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