2022 Fiscal Year Research-status Report
Exploration of the structural isomer of myo-inositol which exhibit specific augmentation of mandibular endochondral growth
Project/Area Number |
21K21026
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
遠山 俊之介 鶴見大学, 歯学部, 学部助手 (10908940)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | myo-inositol / 構造異性体 / 下顎骨特異的成長 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、小児の骨格性下顎後退症に対する成長発育期の矯正治療では、機能的顎矯正装置を用いた下顎骨の前方成長を促す方法が一般的である。しかし、このような顎整形力は長期的な効果については安定しているとは言えず、予知性の高い新規治療法が望まれている。近年、研究代表者らは、Myo-inositol代謝に関与する酵素Pik3cdが下顎頭軟骨に特異的に高発現していることに着目し、マウス食餌へのmyo-inositol補充は下顎骨特異的な成長促進が行えることを明らかにした(Bone 2019)。inositolには複数の構造異性体が存在していることから、inositol構造異性体が特異的な下顎骨成長促進効果を示す可能性も推察されるが、inositol群間での軟骨細胞への分化については未だ不明である。本研究課題では、1) inositol構造異性体間で最も高い成長促進効果を示すものを同定、2) その構造異性体が下顎骨特異的成長促進効果を示すか検証する事を目的とし、遂行している。現在までに得られている結果として、Myo-inositolが与える軟骨分化のタイミングを明らかにすべく、培養実験を行った。すなわち、軟骨分化の指標として軟骨分化の最終マーカーとして知られているコラーゲンタイプⅩの発現を比較した。培養開始3日目ではポジティブコントロールとして用いたBMP4でも発現強度は高くなかったが、5日目では発現強度が増している事が、リアルタイムRT-PCRの結果で明らかになった。また、タンパクレベルの発現を比較すべく、蛍光免疫染色を行った。7日目でポジティブコントロールとして用いたBMP4と同様にMyo-inositol群で発現強度が高くなっている事が明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
外来や教育など、他の業務に時間を費やす必要があり、実験を遂行する時間が中々取る事が出来ず、実験がスムーズに進行しない状態になってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
解析を一部委託するなど、研究の効率化をすすめ、他の業務で時間を費やしてしまっている状態を補う事が最も有用な方法であると考えられる。
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Causes of Carryover |
実験の遂行に遅れが生じてしまっており、次年度にも培養実験等を行う必要がある為。遺伝子レベル、タンパクレベルで軟骨分化促進を確認する手技を確立できた為、他の構造異性体のinositolでも同様な方法で比較を行う計画である。
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Research Products
(1 results)