2022 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of lactoferrin on bone regeneration and clinical application
Project/Area Number |
21K21030
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岩間 亮介 東北大学, 歯学研究科, 助教 (20866628)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | リン酸オクタカルシウム / ラクトフェリン / 骨再生医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで、OCPコラーゲンと成長因子であるBMP2や副甲状腺ホルモンであるテリパラチドを応用した骨再生に関する研究が報告されている。BMP2の臨床応用は抗原性の問題や、プリオンなどの未知の物質を混入している可能性を否定できないという問題を抱えており、テリパラチドは腫瘍形成性のリスクを有している。ラクトフェリン(LF)は様々な乳製品に含まれる成分であり、安全性、臨床応用性に優れたタンパク質であり、非常に安価であることから、優れた費用対効果を期待できる。本研究ではラクトフェリンとOCPコラーゲンを応用することによる新生骨誘導能を評価し臨床への応用を目指すことを目的とする。 ラクトフェリンを4週間継続で腹腔内投与したRat頭蓋骨にOCPコラーゲンを埋入、更にラクトフェリン溶液に浸漬したOCPコラーゲンを埋入し、8週後に頭蓋骨を回収した。新生骨形成量をマイクロCTによる放射線学的評価、またHE染色による組織学的評価を行った。ラクトフェリンを腹腔内投与した群においては骨再生効果が一定に観察されたが、コントロール群との有意差を認めた。ラクトフェリン溶液にOCPコラーゲンを浸漬して埋入した群においてはコントロールと比較し新生骨形成量に有意差を認めなかった。 免疫染色(Runx2, Osteocalcin)においても同様に、ラクトフェリンを腹腔内投与した群において陽性細胞が多く観察され、ラクトフェリンの効果により骨芽細胞の誘導が示唆された。
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