2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of new biodegradable Mg device shape and surface treatment technology based on RNA sequencing
Project/Area Number |
21K21031
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
柳沢 佑太 東北大学, 大学病院, 助教 (40899738)
|
Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2024-03-31
|
Keywords | 骨代謝 / マグネシウム / 次世代RNAシーケンス / インディアンヘッジホッグヘッジホッグ / Integrin α10β1 |
Outline of Annual Research Achievements |
ラット大腿骨にマグネシウム(Mg)またはチタン(Ti)製インゴットを埋入し、コントロールには非手術群(Control)、疑手術群(Sham)を設定した。術後3日および7日で屠殺し、各群の骨代謝遺伝子活性の変化を比較した。実験は各群n=6ずつ(合計n=48)行い、採取した大腿骨はRNAシーケンスを用によるメタゲノム解析を行った。 Mg群では術後3日で有意差をもってⅡ型コラーゲン(COL2A1)を中心に繊維組織系の遺伝子上昇を認め、術後1週間ではⅠ型コラーゲン(COL1A1)の遺伝子も有意に上昇した。またRunx2やALPLなど骨芽細胞活性やTnfsf11など破骨細胞に関連した遺伝子が術後7日で優位に上昇した。有意差は示さなかったが、OCN、Bmp2、M-CSFなど骨代謝で代表的な遺伝子も術後7日のMg群で上昇傾向を示した。 次に得られたメタデータとパスウェイ解析ソフトウェアIPAを用いて、Mgに関連する骨代謝パスウェイを推定した。パスウェイ解析ではインディアンヘッジホッグ(IHH)遺伝子からCOL2A1が活性化する経路が最も多く検出された。さらにMgはIntegrinα10β1を介してCOL2A1遺伝子発現を活性化させていることが確認され、またIntegrinα10β1はその他のコラーゲン関連遺伝子の活性も高めていることが分かった。 これらの結果から、Mgは骨形成初期においてコラーゲン線維の形成を誘導することで骨細胞外マトリックスの形成に関与し、間接的に骨形成細胞の活性も補助していることが示唆された。
|