2021 Fiscal Year Research-status Report
Energy metabolism regulator of skeletal muscle in periodontitis suppression function.
Project/Area Number |
21K21059
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高見澤 圭 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (70907360)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 骨格筋 / エネルギー代謝 / 歯周炎抑制機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトの骨格筋は内分泌臓器としての側面を持ち,筋収縮に伴いミオカインを放出すること により免疫および糖・脂質代謝に影響を及ぼす。加齢性疾患による全身の炎症がサルコペニ アの発症に関連すること、および身体活動レベルの改善により全身の炎症を抑制する可能性が報告されている。骨格筋のエネルギー代謝を司るミトコンドリア機能を調節する分子であ るPPARγ,PGC-1αおよびUCPは運動により発現が増強されることが知られており、炎症との関わりも報告されている。しかし骨格筋と炎症の関連メカニズムには未解明の部分が多い。歯周炎は有病率の高い慢性炎症性疾患であり、多くの全身疾患との関連性が示唆されていることから、骨格筋のエネルギー代謝を調節する生体分子に歯周炎抑制機能があるとの仮説をヒト由来の骨格筋を用いてin vitroにて検証する。ヒト骨格筋細胞(Human Skeletal Muscle Cells;SkMC)を購入し実験に供する準備を行った。PPARγ、PGC-1αおよびUCPの発現を増強するためPPARγ活性化 剤およびSmad3阻害剤を購入し、IL-6、IL-8、IL-15、CXCL1、LIF、CSF3、IL-1β、 TNFαの遺伝子発現およびタンパク産生をPCR法 およびELISA法にて解析するため、ELISAkitを購入した。今後、歯周病原細菌Porphyromonas gingivalis由来のLPS、gingipain、 OMPにて共刺激を行、各種ミオカイン産生への影響を解析する。 現在、高齢者を含む成人男女を対象にUCP遺伝子多型と歯周炎・全身疾患・運動習慣・身体 機能との関連性を解析中である(新潟大学遺伝子倫理委員会承認済み)。本研究の細胞実験 と遺伝型関連解析研究の成果を合わせて考察し国際学術雑誌に投稿予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ヒト骨格筋細胞(Human Skeletal Muscle Cells;SkMC)やPPARγ活性化剤およびSmad3阻害剤、IL-6、IL-8、IL-15、CXCL1、LIF、CSF3、IL-1β、 TNFαの遺伝子発現およびタンパク産生をPCR法 およびELISA法にて解析するための、ELISAkitを購入することとしたが、国内在庫がなく、欠品しているものもあり、進行が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒト骨格筋細胞(Human Skeletal Muscle Cells;SkMC)をPPARγ活性化 剤およびSmad3阻害剤で刺激を行い、PPARγ、 PGC-1αおよびUCPの発現を増強するとともに IL-6、IL-8、IL-15、CXCL1、LIF、CSF3、IL-1β、TNFαの遺伝子発現およびタンパク産生をPCR法 およびELISA法にて解析する。また歯周病原細 菌Porphyromonas gingivalis由来のLPS、gingipain、OMPにて共刺激を行い、各種ミオカイン産生への影響を解析する。
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