2022 Fiscal Year Research-status Report
退院直後に利用する医療介護サービスの効果:大腿骨近位部骨折後レセプトデータ分析
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21K21105
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
宇田 和晃 筑波大学, 医学医療系, 助教 (30911268)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | 大腿骨近位部骨折 |
Outline of Annual Research Achievements |
提携している自治体および民間企業から研究用の医療・介護保険サービスのデータセットを受領した。受領したデータセットを解析用のデータセットへ加工し、予備的解析まで行った。数百名の研究対象者を抽出できたが、当初の目的であった退院後の医療介護サービスのバリエーションを検討するのに充分なデータを得ることは出来なかった。しかし、データセットの解析を進めている段階で、リスク調整の方法、病名判定アルゴリズム、各種パラメータの定義の変更による影響など、当領域の研究の発展のために明らかにすべきいくつかの課題を発見できた。特に、生命予後だけではなく、機能予後に関するアウトカムを検討する際に必要なリスク調整について、行政データなどの二次データで適切に行う方法は確立されていない。そこで、次年度は当初の研究テーマを拡張・変更し、本領域の研究の展開に資する方法論に関する解析(高齢者の予後検討に関するリスク調整方法や病名判定アルゴリズムや各種パラメータの定義の変更による影響など)、病院からの退院のみならず介護施設からの退所後も研究対象者として含めた解析、データセットから同定可能な対象集団と医療介護サービスに限定した上での解析、を受領したデータセットで実施する予定である。また、メインのテーマである大腿骨近位部骨折手術後の高齢者の退院直後に利用する医療・介護サービスの実態や予後について解析が可能なデータセットの手配を引続き進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初想定していたサンプルサイズやデータセットの内容を得ることができなかったため、実現可能な範囲での研究計画への変更を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、大腿骨近位部骨折手術後の高齢者の退院直後に利用する医療・介護サービスの実態や予後、医療・介護サービス利用に関する二次データを用いた本領域のヘルスサービスリサーチに貢献しうる内容を研究し発表する予定である。
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Causes of Carryover |
当該助成金が生じた状況は、【現在までの進捗状況】に記載した通り、当該年度の研究計画に遅れが生じたことや、周辺領域のテーマについても研究する必要が生じたためである。翌年度分として請求した助成金と合わせた使用計画は、申請時の当該年度の計画の通り使用する計画である。
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