2022 Fiscal Year Annual Research Report
対話型の看護組織の特徴と組織構築に向けた教育項目の抽出
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21K21120
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Research Institution | Hokkaido University of Science |
Principal Investigator |
青木 美香 北海道科学大学, 保健医療学部, 講師 (20828660)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 対話 / 看護師 / 職場 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は研究課題2、3を実施した。研究課題2「対話が促進される看護組織の特徴 スコーピングレビュー」:6データベースで2021年11月12日に検索を行い、「対話が促進される特徴」「対話の評価方法」について記述されている内容を抽出し、該当している11文献についてJBIに則り分析を行った。結果、国内文献は1件のみで他は海外文献であった。対話が促進される看護組織では、組織の一部の看護師への集合研修により、対話を研修目的達成のための手段として使用し、研修効果および組織の効果が得られたことが示唆されていた。一方で、所属部署などの組織における対話が促進される仕組みについては具体的明記がなかったたため、今後はあらゆる学問領域における組織の対話が促進される方略をレビューする必要があるため、現在遂行中である。研究課題3「対話が促進される看護組織の特徴」:所属部署における対話の特徴を明らかにするため、機縁法にて選出した看護管理者の所属する医療施設で就業する①経験年数2~3年目看護師、②リーダーおよび副看護師長、③看護師長の3つの職位別に協力依頼を行った。協力同意を得られた①のグループ3名、②グループ5名へ個別インタビューを、③グループ6名はフォーカスグループインタビューを実施した。逐語録を作成しMayringの内容分析手法に基づいて分析を行った。看護師長は対話を部署運営の戦略とし「部下の反発に対する困難感」「友好的な環境づくり」に対応していた。また自部署に対話があると評価しつつも、更なる対話の促進の必要性を再確認していた。一方、経験年数の浅い看護師は、先輩の支援を受けながら「説教的に意見を伝える」者と「自己の考えを述べずにやり過ごす」「空気を読んで伝えない」結果であった。職位や、組織により心理的安全性の捉えが異なるため、今後は対話を可視化できるツールの作成が必要であると示唆された。
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Research Products
(1 results)