2022 Fiscal Year Annual Research Report
Epidemiological characteristics of geriatric trauma during the COVID-19 pandemic
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21K21122
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
三好 ゆかり 順天堂大学, 医学部, 助教 (90906611)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 高齢者外傷 / COVID-19 / 疫学研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
超高齢化社会である本邦において、高齢者の外傷は大きな社会問題である。この度、世界的な新型コロナウイルス感染流行により我々は大きな生活様式の変化を余儀なくされた。これは各方面に多大な影響を与えており、外傷疫学の点からも注目されている。本研究は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う生活様式の変化における高齢者外傷の特徴について検討するため、日本外傷データバンクを用い後ろ向き観察研究を行った。2019年1月1日から2019年12月31日までをCOVID-19前期間、2020年1月1日から2020年12月31日までをCOVID-19禍期間とし、該当する時期の全ての65歳以上の高齢外傷患者を対象として各時期の患者背景、臨床情報、転帰について検討した。 令和4年はこれまでの結果をもとに日本外傷データバンクの解析を行った。 本邦の高齢者ではCOVID-19禍期間中の交通外傷は減少した一方で、転倒転落は増加しており、他国の疫学研究と同様の結果が得られた。コロナ禍による外出制限下では高齢者に対する転倒転落の予防や適切な対応策が重要と示唆される。また、高齢者の外傷重症度は両群に差はなかったが、COVID-19禍期間中のICU在室日数や入院日数は減少していた。その原因として、コロナ禍に伴う救急医療の逼迫が病床利用に影響した可能性が考えられた。 本研究の成果を第50回日本救急医学会総会・学術集会で発表し貴重な助言を得た。 今後は論文化にむけ作業を進めていく。
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Research Products
(1 results)