2022 Fiscal Year Research-status Report
Construction of a swallowing function evaluation method using artificial intelligence that learns visualized medical practices and functional assessments
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21K21141
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
高橋 陽助 長崎大学, 病院(歯学系), 医員 (00909187)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | 摂食嚥下機能 / 視覚 / 触覚 |
Outline of Annual Research Achievements |
社会の高齢化に伴い、嚥下訓練を行う医療職のマンパワー不足は深刻化すると予想されており、質の向上による訓練の効率化、正しい訓練・評価ができる成熟した医療者の早期育成が必要とされている。嚥下訓練における食べ物を使った訓練時および日々の食事介助においては、医療者が視覚などから得た情報を総合して患者の疲労を評価し、訓練および食事の継続や中止を判断している。また、頭部挙上訓練に代表されるように食べ物を使わない嚥下訓練は、筋力トレーニングに分類されるものが多い。頭部挙上訓練時には患者の疲労も考慮したうえで、術者が患者の頭部に添えた手にかける負荷を調整している。これらのように、日々の訓練における機能評価と手技は、医療者の感覚と経験に委ねられている部分が多い。そこで、現状では医療者の感覚で行っている疲労の評価などを、これまで行ってきた嚥下運動を捉える多チャンネル筋電計を含むシート状センサ等を用いて定量化した。 これまでの研究では筋電図波形における疲労の現象として中央周波数の低下および振幅の増大がそれぞれ報告されている。被験者の全員において、舌骨上筋群と舌骨下筋群の平均値では,中央周波数の低下もしくは振幅の増大の少なくとも片方を認めた。また、頭部挙上訓練における医療者の徒手的負荷を、頸部へのキネシオテープの貼付により代替可能か嚥下時の嚥下関連筋群筋活動量に与える影響について検証した。舌骨下筋群における筋活動量は,貼付なしに比べ, 甲状軟骨相当部からオトガイまでの貼付にて有意に筋活動量が増加し(p<0.01),その平均増加率は16.7%であった。 これらの結果を踏まえ、最終的には医療者のみならず患者家族や患者自身が行うことのできる客観的指標の確立を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画を変更し、複数の計測機器をカスタムして計測しているため、計測方法を含めた研究計画を再検討した。
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Strategy for Future Research Activity |
一部の計測結果については学会発表や論文投稿による研究成果の報告を行う。より効率的な計測方法について検討する。
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Causes of Carryover |
計画していた計測機器の購入を見送り、既存の機器をカスタムして計測したため次年度使用が生じた。固定用の特注バンド、多チャンネル電極、その他備品を追加購入する予定である。
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