2022 Fiscal Year Research-status Report
発達特性を持つ児の母のソーシャルキャピタルと育児不安感との関連に関する質的研究
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21K21168
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
谷川 千春 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 助教 (90909780)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | ソーシャル・キャピタル / レジリエンス / 発達特性 / 人的ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
学童期の発達特性を持つ児の母の正負両方の人や組織とのつながりによるソーシャル・キャピタルの醸成プロセスを分析することにより育児不安に与える影響を明らかにすることを目的としている。このことにより、発達特性を持つ児の母が子育てを行いやすいSC醸成のあり方や発達特性をもつ児の母に必要な保健師の支援に関する示唆を得ることができる。今年度は、発達特性を持つ児の母へのインタビュー調査を実施した。また、M-GTA研究会での助言を受けながら、M-GTAによる分析を行った。子育てプロセスにおける変化を分析することにより、発達特性を持つ児の母が人や組織との関わりの中で成長しながら、障害受容をしていくプロセスの一端がみえつつある。一方で、特定のエリア居住の対象者にインタビューを行ったため、地域による影響が大きいという課題に直面した。今後エリアを拡大し、さらに分析をしていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1つのエリアでのインタビュー実施を予定していたが、インタビューを進める上で地域性によるものが考えられたため、別のエリアでも調査を実施するよう変更した。 インタビュー先の選定、先方の事情により、実施時期が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
新たなエリアでのインタビューを実施し、M-GTA分析を行う予定。また、N-ViVOによる分析も重ねて行いたい。M-GTA研究会定例会での報告や情報収集、スーパーバイズを受けつつ、学会発表、論文作成を行う予定。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症の関係で、研究会定例会や学会等がオンライン開催となり、旅費が発生しなかった。また、調査実施が計画より遅延したため使用額が少額となった。今年度は、調査や定例会、学会等の参加、研究を推し進めるため人件費、研究の精度向上のための分析ツール(NViVO)購入等に使用する予定である。
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