2023 Fiscal Year Research-status Report
発達特性を持つ児の母のソーシャルキャピタルと育児不安感との関連に関する質的研究
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21K21168
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
谷川 千春 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 助教 (90909780)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2025-03-31
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Keywords | ソーシャル・キャピタル / レジリエンス / 発達特性 / 人的ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
第43回日本看護科学学会学術集会において、「発達障害児の母がもつネットワークの中で正負の影響を受けて子育てをする体験」として学会発表を行った。発達障害児の母は、特定の人への信頼は形成しているが、一般的信頼(社会全体への信頼)の形成は乏しい可能性が示唆された。また、発達特性がある児がありのままに成長できる環境を作るため、子ども中心の生活を送ることにより、結果として母自身の自己実現を阻害している可能性が考えられた。本結果から、発達障害児の母自身の自己実現ができるために、支援者やピアなど特定の理解者だけではなく、社会全体の理解と協力が得られる風土を醸成していくことが保健師に求められることが明らかとなった。 一方で、対象者の居住地及び紹介者が限られているため、結果の信頼性を担保するため、対象エリアを拡大して追加のインタビューが必要と考えられたため、新たな地域の対象者にインタビューを実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
信頼性を高めるためには、1エリアでの対象者に限定せず、他エリアでの対象者へのインタビューが必要と考え、新たなエリアでのリクルートを行っているが、協力者の数が限定され、実施に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
1エリアでの対象者結果分析に加え、新たにインタビューした対象者の結果を統合させる。 また、論文の執筆を行い、投稿する。
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Causes of Carryover |
当初、今年度にて研究を終了させる予定だったが、研究進行が遅れたため。
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