2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of digital evaluation tool for children with cancer that Simultaneously express sensory and psychological quantities
Project/Area Number |
21K21180
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
大姶良 義将 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 助教 (60910338)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | ユーザインタフェース / 概念モデル / 心理量 / 感覚量 / 可視化 / 感性デザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,がん患児の苦痛を効果的に表現できる方法を明らかにすることを目的とし,がん患児の苦痛表現の難しさが動的な概念モデルの表現による感覚量と心理量の同時評価によって軽減できるかどうかを検証する. 2022年度においては,専門家との意見交換を行い評価ツールの精度を高め,所属学会にて口頭発表を行った.専門家の集まるゼミ合同合宿にて看護学やデザイン学を専門とする研究協力者らと,改善点や特徴について協議し以下の結果が得られた. 1)概念モデルへ:10歳未満の利用を想定すると,造形の差は7段階や5段階ではなく3段階で明確に分ける必要があること.特定の概念モデルの表現では大人と子どもの認識のズレが生じる恐れがあること.2)評価手法A*への評価:先行研究のものと同様の操作感のため,意見・要望はなかった.3)評価手法B**への評価:表現に自由度があることが評価され,中学生程度を対象に日々の感覚の微妙な変化を記録し通院時に提示する自己管理ツールとしての役割に効果がある点.などが提言された.また学会発表では優秀発表賞を受賞した. *評価手法A)概念モデルが描画されたパネルを左右にスライドして表現する先行研究を踏襲したインタフェース. **評価手法B)概念モデルをキャンバス上に自由に配置し動きの表現も行える「動的な概念モデルの表現方法」を検討するインタフェース. 本研研究を通じ,概念モデルを用いた表現では,造形や段階分けについて認知発達を踏まえた一層の検証が必要である点や,概念モデルの自由配置と動的表現による表現は自己管理の用途が見込めるという知見を得られた.
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