2021 Fiscal Year Research-status Report
高次脳機能障害者家族介護者のライフチェンジ適応促進支援プログラムの開発と効果検証
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21K21193
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
岩田 由香 横浜市立大学, 医学部, 助教 (80909755)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 高次脳機能障害 / 家族介護者 / プログラム開発 / 地域看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、累積的に増加している高次脳機能障害者の家族介護者におけるライフチェンジ適応を促進する支援プログラムを開発し、その有効性を検証することを目的とする。 2021年度の実績として、プログラムの理論的フレームワークの構築、ならびに試案プログラムの開発を行った。具体的には、文献検討から、ストレスコーピングモデル(Haley, 1987)の構成要素(Social Support/Coping/Appraisal)を勘案した理論的フレームワークを構築した。構築された理論的フレームワークを基軸として作成された試案プログラムについて、高次脳機能障害にかかわる機関(家族会)に所属する専門職(キーインフォーマント)および当事者(プライマリーインフォマント)12名を対象としたエキスパートパネルから、プログラム妥当性と実施可能性を検討した。 2022年度は、修正版プログラムを開発し、全国の高次脳機能障害に関わる家族会83機関の内、家族会構成員数によって層別に無作為抽出された24機関を対象として介入研究(クラスターRCT)を実施する。評価は、研究者らが開発したライフチェンジ適応尺度(Shindo & Tadaka, 2020)等により、高次脳機能障害者の家族介護者におけるライフチェンジ適応を促進する支援プログラムの有効性を検証するとともに、国際ジャーナルへの投稿プロセスを進めていく計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度では、試案プログラムについてエキスパートパネルから、プログラム妥当性と実施可能性を検討する予定であり、同年度中に達成されている。2022年度は、クラスターランダム化比較試験によるプログラムの効果検証を経て、国際ジャーナルへの投稿、公表を予定しており、おおむね当初計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、クラスターランダム化比較試験によるプログラムの効果検証を経て、国際ジャーナルへの投稿プロセスを進めていく。
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Causes of Carryover |
プログラムについて、文献レビューやエキスパートインタビューにより開発し、エキスパートパネルを実施するにあたり、標準化のために必要な複数地域における対象者の確保、それらの結果を踏まえた上で、コンテンツの改訂が必要不可欠である。複数地域における対象者の確保、それを踏まえたプログラムの改訂に伴うエキスパートからの専門的知識の提供に検討の時間を要したため、プログラム改訂のための費用ならびに成果発表等にかかる費用に滞りが生じた。
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Research Products
(2 results)