2022 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病外来で活用できる2型糖尿病患者の口腔管理支援のための看護ガイドの開発
Project/Area Number |
21K21197
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
工藤 理恵 筑波大学, 医学医療系, 助教 (70908102)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 糖尿病 / 口腔管理 / 看護師教育 / 看護ガイド |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、日本糖尿病療養指導士の資格を持つ看護師を対象に、2021年度に実施した質問紙調査の結果を資料として、半構造化面接法によるインタビュー調査を実施し、看護ガイドの有用性を検討した。 対象候補者165名に説明文書を発送し、このうち返送された同意書の書面にて研究参加への意思が確認できた6名に看護ガイドを配布して1ヶ月間使用してもらい、インタビューを実施した。その結果、看護ガイドの有用性として、口腔管理を学ぶことの重要性を認識できた、患者の口腔の問題に気づくことができた、口腔管理の実践に対して看護師が関心をもつことの重要性を認識できた、口腔管理を実践することに対する意欲が向上した、といった内容が確認された。しかし、糖尿病外来で看護師による口腔管理の実践を普及していくためには、看護師に対し、口腔管理の具体的な支援方法を学ぶための研修の機会や学習を支援するための視聴覚教材の提供などのさらなる支援が必要であることが示された。 本研究では、研究期間全体を通じて、看護師が、歯周病予防を含む口腔管理を主体的に行えることを目指して、糖尿病外来で活用できる2型糖尿病患者の口腔管理支援のための看護ガイドを開発した。質問紙調査とインタビュー調査を実施した結果、看護ガイドは、看護師が知識を獲得でき、口腔管理に対する重要性の認識と関心を高め、口腔内の観察や評価を通じて、患者の口腔の問題に気づくことができるものであると評価された。さらに患者の意識付けにも役立っていた。 以上より、看護ガイドは、糖尿病外来で看護師が看護実践につなげるうえで一定の有用性をもつ教育ツールである可能性が示唆された。 本研究をきっかけとして、今後さらに看護師が糖尿病患者の口腔管理に関心を持ち、口腔管理を主体的に行えるようになることで、糖尿病と口腔の問題の重症化予防ひいては患者の生活の質の向上に貢献できる可能性がある。
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Research Products
(3 results)