2023 Fiscal Year Annual Research Report
生命の危機的状況にある児と家族の「ふれあい」を促す看護ケアモデルの構築
Project/Area Number |
21K21202
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Research Institution | St. Luke's International University |
Principal Investigator |
西本 葵 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (10907653)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | 小児集中治療室 / 家族面会 / 看護実践 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、小児集中治療室(以下、PICU)にて生命の危機状態にある子どもと家族のふれあいを促すための看護実践について明らかにすることを目的とした。 研究方法は、PICUにて5年以上臨床経験のある看護師10名に半構造化インタビューを行い、質的記述的に分析するものとした。2021年度は、関連する内容の文献検討やインタビューガイド作成、研究倫理審査申請等の準備期間とした。2022年度よりデータ収集を実施し、2023年度は主に分析と研究成果の公表に努めた。 分析の結果、ふれあいを促すために看護師が行っていたこととして「面会前に備える看護実践」という準備段階から始まっていた。続いてベッドサイドでの「子どもと家族の対面場面を支える看護実践」「ふれあいを促すケアに関する看護実践」という身体接触を促す場面での介入が示された。さらに、「ベッドサイドで家族に伝える看護実践」「子どもと家族のことを知る看護実践」という心理面に焦点をあてた介入も見出され、生命の危機状態にある子どもと家族のふれあいを促すための看護実践は、多岐に渡る内容で構成された。 本研究にて、PICUにおけるふれあいを促すための看護実践について調査したところ、単に身体接触を促すことに留まらず、家族の心理に寄り添い、必要な情報を伝えて、ニーズを把握することも含まれた。これは、心の通い合いがあってこそ「ふれあい」が成り立つことを示す知見であると考える。
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