2023 Fiscal Year Annual Research Report
思春期がん患者のエンドオブライフにおける意思決定支援モデルの開発
Project/Area Number |
21K21207
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
小笠原 史士 武庫川女子大学, 看護学部, 助教 (90911404)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | 思春期 / 小児がん / エンドオブライフ / 意思決定支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、二段階の研究により、①インタビュー調査により思春期がん患者のエンドオブライフでの意思決定を支援する看護師の具体的な実践内容を明らかにする、②実践経験のある看護師よりコンセンサスが得られた「思春期がん患者のエンドオブライフでの意思決定を支援する看護実践」を明らかにし、『思春期がん患者のエンドオブライフにおける意思決定支援モデル』を開発すること、の2つを目的としている。 2022年度は、第一研究として、思春期がん患者のエンドオブライフケア経験がある小児看護経験5年以上の看護師を対象に、「思春期小児がん患者のエンドオブライフにおいて患者または親との意思決定の場面で実施した看護支援」についてインタビュー調査を実施した。5施設9名の看護師にインタビューを行った。分析の結果、看護実践は、65コードが抽出され、それらの抽象度を上げ20サブカテゴリ、5カテゴリ【治療方針の意思決定支援】、【患者が希望する生活の意思決定支援】、【患者に説明するための準備】、【患者や親との信頼関係の形成】【患者の思いやそこに至るまでの把握】が生成された。 2023年度は、第二研究として、思春期がん患者のエンドオブライフケア経験のある小児看護経験年数5年以上の看護師184名を研究対象とした2段階のデルファイ調査を実施した。1回目の調査では自由記述から得られた「本人への説明(方法や説明)のイメージがつくように過去の事例を伝える」といった7項目を追加した。二回の調査から「Advance Care Planningノートを活用して患者が予後について知りたいかどうかを確認する」、「EOLにあることを意識させないために、近い将来のことを考えられるような話を患者とする」といった同意率80%未満の5項目は除外し、最終的に67項目の実践でコンセンサスが得られた。
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