2023 Fiscal Year Research-status Report
高齢COPD患者に対する多職種で行う在宅呼吸リハビリテーションプログラムの構築
Project/Area Number |
21K21209
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Research Institution | Institute for Health Economics and Policy, Association for Health Economics Rsearch and Social Insurance and Welfare |
Principal Investigator |
北村 智美 一般財団法人医療経済研究・社会保険福祉協会(医療経済研究機構(研究部)), 研究部, 研究員 (40908175)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2025-03-31
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Keywords | 在宅医療 / 呼吸リハビリテーション / データベース研究 / ヘルスサービスリサーチ / 在宅ケア / 慢性閉塞性肺疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、慢性閉塞性肺疾患(以下COPD)患者に対する在宅呼吸リハビリテーション(以下在宅呼吸リハ)に関する多職種の介入内容を明らかにし、そのケアプロセス及び効果を可視化することを目的としている。 令和5年度は、訪問看護師・理学療法士・作業療法士による在宅呼吸リハビリテーションの実践内容に関して過去に行ったインタビュー調査の質的分析を継続し、日本在宅ケア学会誌に論文投稿・受理された。 また、1自治体の医療介護連結データ(医療・介護保険請求データ、要介護認定情報等)のデータの確認作業等を継続し、COPD患者の福祉用具の利用実態に焦点をあてた後ろ向きコホート研究を実施した。2015年4月~2020年3月の新規要介護認定者18,597名(年齢中央値81歳)のうち、COPD患者は769名(4.1%)だった。要介護2以下と要介護3以上で層別化し、年齢・性別・併存疾患等を調整後、要介護2以下(n=15,460)では、COPD患者は非COPD患者と比較して、手すりの利用が少なく(調整後オッズ比、0.74; 95%信頼区間、0.58-0.95)、入浴補助具をより使用していた(1.55; 1.07~2.27)。 要介護3以上(n=3,137)では、COPD患者は、非COPD患者よりも特殊寝台をより使用していた(1.47; 1.01-2.15)。COPD患者は非COPD患者に比べて、呼吸に負荷のかかる行為(軽度要介護者では入浴、重度要介護者では起居動作)を安楽にする住環境整備の利用が相対的に多く、COPD患者の入浴・寝床環境整備をすることは、息切れ等が楽になる生活支援に繋がる可能性が示唆された。 在宅呼吸リハビリテーションを行う際に、これらの住環境整備の視点も踏まえて内容を検討していく必要があると考えられる。本内容は学会発表を行い、論文投稿の準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
医療介護レセプトデータを用いた研究については、データの確認やクリーニング作業を行い、アウトカムの信頼性の評価を行った結果、一部分析計画の変更が必要であった。今年度は福祉用具の利用実態に焦点を当てた研究を行ったが、具体的な在宅呼吸リハビリテーションプログラムの検討までは達成できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
在宅呼吸リハビリテーションの利用者はエンドオブライフステージである方も半数程度いることが明らかになっており、レセプトデータを用いたCOPD患者におけるエンドオブライフケアに関する研究も進める。 研究期間を1年延長し、2024年度中に、研究結果の国際誌への論文投稿、知見の統合を進める。
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Causes of Carryover |
国際誌への投稿を予定していたが、学会発表・投稿準備にとどまったため、次年度の投稿費用に計上する。追加分析に関する学会発表・論文投稿に関する諸経費、有識者会議に関する諸経費として使用する。
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Research Products
(4 results)