2021 Fiscal Year Research-status Report
社会的要因が中高生アスリートの心理的安全性と幸福感に及ぼす影響に関する調査
Project/Area Number |
21K21232
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
木下 敬太 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 助教 (50907152)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | インシビリティ / 心理的安全性 / ウェルビーイング / ユースアスリート / 組織行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度5月から9月にかけてデータを収集し、インシビリティが心理的安全性の変化を介してユースアスリートの幸福感(心理的ウェルビーイング並びにバーンアウトを測定)に影響するという仮説モデルの検証を行なった。モデルの検証に関して論文を一本執筆し、現在査読中である(2nd round)。さらに、調査に参加してもらったチームに対しては、調査結果に関する報告書をまためフィードバックを行った。一方、ウェアラブルデバイスを用いたデータ収集に関しては、データの収集方法に関しての準備に少し時間がかかているもののAPIを利用した遠隔からのデータ収集に関する準備を進めており、2022年の8月辺りからデータを取得できる見通しである。また、昨年に続きもう一度、今年度も昨年の研究を発展させるために4月下旬よりデータ収集を開始した。今年度の調査では、最初にコーチから指導スタイルやコーチの特性などに関するデータ収集を行った上で、3回のデータ収集を選手から実施し、モデルの検証を行うこととした。これにより、ユースアスリート側からのデータ収集のみならず、コーチからのデータを集めることで、より組織の特徴が選手の心理面に与える影響を詳しく検証することが可能となり、チーム毎の特徴やそのチームのコーチが持っている特徴がどのように選手のウェルビーイングに影響を与えているかを分析できるため、より有益な研究となる。また、夏の大会終了後は、アンケート調査の結果をもとに、2つのチームを選定し、チームの選手たちにウェアラブルデバイスを装着してもらい、チームの特徴がどのように選手のウェルビーイングに影響を与えているかをウェアラブルデバイスを用いて検証する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度よりも、今年度に多くのチームからデータを収集できる見通しが立っており、現在は調査参加チームの指導者と1回目のデータ収集を終了しているため、ウェラブルデバイスを用いたデータ収集以外は順調に進んでいると考えられる。また、ウェラブルデバイスを用いたデータ収集に関しても、専門家とデータ収集環境の構築を進めているためおおむね順調であると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
もう一度、昨年に続き、さまざまなチームのユースアスリートからデータを取得する。さらにその際に、コーチやスタッフの方達からもデータを取得しマルチレベルにデータを分析する。その結果からももう一本論文を執筆し、国際的な学術誌に投稿する。さらに、フィットビットのCharge5を用いたデータ収集を行い、組織の特徴とフィットビットで測定することができる変数の関係を明らかにする。
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Causes of Carryover |
ウエアラブルデバイスをどこの会社の物にするかの検討に時間がかかった。また、申請者が実際に使用してみて、より良いものを検討していたためどこの会社の製品を購入するかに時間がかかったため。しかし、現在は、購入する商品を決めている。
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