2022 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of Factors Influencing the Endurance of Respiratory Muscles: Kinematic Analysis Using 3D Motion Analysis
Project/Area Number |
21K21240
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
佐藤 宏樹 川崎医科大学, 医学部, 特任研究員 (70901007)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | 呼吸筋持久力 / 光学式容積変動計測法 / 呼吸リハビリテーション / 周術期の呼吸機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究実施計画の研究①にて健常若年者および高齢者を対象とし、漸増式呼吸持久力テスト(the Test of Incremental Respiratory Endurance:TIRE) 中に筋電計測と光学式容積 変動計測法(Optoelectronic plethysmography :OEP)を組み合わせた測定に関して、測定方法の確立を行なった。若年者と高齢者の違い(加齢性変化)に関して胸郭運動が, 若年者と比較して高齢者は胸郭の体積変化量が有意に低値を示し, 高齢者ではTIRE中の胸郭の体積上昇が早期に定常化する傾向がみられた. 呼吸筋活動に関して, PImax時(TIRE初期)の胸鎖乳突筋, 肋間筋, 横隔膜の二乗平均平方根(RMS)が, 若年者が有意に高値を示したが, TIRE後期のRMSでは高齢者においても若年者と同様の筋活動が生じている傾向が示されている. 加えて研究②にて予定している周術期患者の研究に関して、開胸術患者を対象として本測定方法を術前より実施した症例報告を行なった。術前と比較して退院時には約30%の呼吸筋力および筋持久力の低下が生じた。TIRE中の下部胸郭の可動性は顕著に減少、呼吸筋活動は肋間筋の活動低下に代償した腹部筋群や広背筋などの脊柱や骨盤体の安定化に寄与する補助筋の活動が上昇した。8週間後、MIPや胸郭可動性は術前値まで改善した。更に、吸気筋持久力は術前比120%まで上昇を認めた。これらの結果は、国際誌への論文投稿準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実施計画の研究①にて若年者及び高齢者を対象とし、漸増式呼吸持久力テスト(the Test of Incremental Respiratory Endurance:TIRE) 中に筋電計測と光学式容積変動計測法(Optoelectronic plethysmography :OEP)を組み合わせた測定に関して、加齢性変化の特徴分析に必要な症例数の計測が完了している。一方で研究究実施計画の研究②で予定している周術期症例の研究に関して、症例集積を開始しているも該当手術件数の減少により、目標症例数の確保に難渋している状態である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の結果は、各種学会報告を行なった後にRespiratory Physiology & Neurobiology等での論文投稿を予定している。研究実施計画の研究②の結果から、呼吸筋の持久力を規定する要因を特定し、研究③以降の実際の臨床場面における呼吸筋トレーニングの効果検証を進め、症例報告なども検討して行きたい。
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Causes of Carryover |
情報収集等を目的としていた学会参加の出張が、COVID-19の流行により開催の延期やwebとなったため次年度使用額が生じている。使用計画に関して、次年度に、複数の学会にて研究成果の報告や情報収集を行い、かつ論文投稿等などでの経費として使用する予定である。
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Research Products
(2 results)