2021 Fiscal Year Research-status Report
変形性股関節症の進行抑制を目的とした運動療法の確立-股関節角度と重心位置の制御-
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21K21250
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
井原 拓哉 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, ジョイントリサーチ講座助教 (90908617)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 変形性股関節症 / 協調性 / 歩行 / 動作解析 / 理学療法 / バイオメカニクス |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は、変形性股関節症患者および健常者の歩行動作における、身体運動の協調性の比較の前段階として、協調性の解析モデルの作成・妥当性の検証、計測環境の整備、予備的な計測の実施を行った。 その結果、高額な数値解析ソフトウェアであるMatlab(Mathworks社)を用いて計算された結果と同一の結果を、Pythonを用いて算出することが可能となった。特に前額面に関しては従来報告されているモデルを踏襲し、確立することができた。今後、全額面以外の他の平面または3平面の要素を含めた変数を用いたモデルの確立を目指す予定である。また、計測環境としては、慣性センサ(Xsens MVN;Xsens社)を用いた動作解析を実施するために、運動学的な項目と、身体機能の計測に焦点を絞り一連の計測項目、計測手順を再検討し、実施可能性の確認を実施した。さらに、健常若年者で予備的に計測を行い、焦点を絞った計測結果の妥当性を検証した。現在、患者を対象とした計測の実施に向けて計測手順、環境の整備、動作解析以外の計測項目の最終的な検討を行っている。 令和4年度は、当初の計画通りの対象者に対し、慣性センサを用いた歩行動作の計測と種々の身体機能の計測を実施し、データの収集を進める。さらに収集したデータを用いて歩行時の身体の協調性指標を軸に種々の解析を実施し、成果に応じて外部発表を随時行っていく予定である。特に股関節周囲の筋力・可動域と身体協調性の関連性に焦点を当て、研究を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計測環境の整備、モデルの作成に時間を要したため、データ収集開始が遅れている。特に、慣性センサを用いた動作解析の出力結果から、協調性を算出する計算モデル作成に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
変形性股関節症患者および対照群となる健常者の計測を進めていく。また、並行して解析も行う。新たな解析法に関しても作成を試みていく。
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Causes of Carryover |
研究進捗の遅延に伴い、予定していた機器購入、学会発表等の支出が滞ったためである。次年度に機器購入、学会発表、論文投稿などでの使用を予定している。
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