2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K21264
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
李 ミンジョン 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 助教 (50907227)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | メカノセンサー / 骨格筋 / 細胞核 / メカニカルストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,メカニカルストレスによる骨格筋の細胞核の変形が骨格筋の力学応答のトリガーであるかを明らかにすることを目的としている.そのために,培養筋菅細胞におけるストレッチ性筋肥大モデルを用いて,ストレッチによる細胞核の変化を観察し,その変化が筋肥大の表現型を反映するかを検討することを計画した. 本年度は,昨年度に引き続き,自作した実験器具を活用して3次元培養筋の作製とストレッチによる筋肥大の条件検討を行った.その結果,骨格筋細胞を3次元培養することに成功したが,作製した3次元培養筋で筋菅細胞の密度が安定されず,ストレッチ刺激による筋肥大を評価するには不十分だった.この点を改善するために,細胞密度など実験条件を変更し検討を続けて行っている.また,細胞核の立体的な構造を観察するために3次元培養筋を透明化し共焦点顕微鏡を用いた観察を試みており,3次元培養筋の透明化の条件も検討し続けている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
デザインした実験器具を使用した実験系の構築に時間を要し,当初計画していた骨格筋の細胞核の観察および遺伝子の転写領域の検討までには至らなかったため.
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Strategy for Future Research Activity |
現在,最適な実験条件の確立のために実験を続けている.条件検討が終了し次第,3次元培養筋におけるストレッチ誘導性の筋肥大モデルを用いて,細胞核の変形を観察し,転写領域をATAC-seq法により検討することで,ストレッチ刺激による細胞核の変形と遺伝子の転写パターンの変化が筋肥大を反映するかを明らかにする.さらに,細胞核へのメカニカルストレスを遮断し,ストレッチ性筋肥大の抑制を検証する.
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Causes of Carryover |
研究遂行に想定以上に時間を要し,研究期間を延長したために次年度使用額が生じた.残額は実験に必要な物品の購入とシーケンスの解析費用として使用する予定である.
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Research Products
(1 results)