2023 Fiscal Year Annual Research Report
自転車トレーニングは伸張-短縮サイクル遂行機能を低下させるのか
Project/Area Number |
21K21268
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Research Institution | Kyoto University of Advanced Science |
Principal Investigator |
高橋 啓悟 京都先端科学大学, 健康医療学部, 嘱託講師 (70910074)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | 伸張-短縮サイクル / 自転車運動 / トレーニング / 筋活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、長期間の自転車トレーニングが伸張ー短縮サイクル(SSC)機能に及ぼす影響を検討することを目的とした。自転車トレーニングは様々なスポーツにおいて体力を向上させるトレーニングの一つとして用いられており、トレーニング後に体力が向上することが知られている。他方で、一過性の自転車運動後に走動作や跳躍動作に不可欠であるSSC機能が低下することが報告されている。これらの知見から、長期間の自転車トレーニングは体力の向上に効果がある一方で、SSC機能を低下させ、走動作や跳躍動作に負の影響をもたらす可能性があるのではないかと考えた。 研究期間の延長が認められた本年度は、前年度に引き続きトレーニング介入実験を実施した。ランナーを対象に3週間の通常トレーニングと3週間の自転車トレーニングを行った。トレーニングの前後に、ホッピングテストを用いてSSC機能を利用した跳躍パフォーマンスと下腿三頭筋における筋活動を測定した。分析はトレーニング前後での跳躍パフォーマンスを比較した。また、跳躍パフォーマンスと筋活動との関係を分析した。 その結果、跳躍パフォーマンスはトレーニング前後で変化がみられなかった。また、跳躍パフォーマンスと筋活動(短潜時伸張反射活動)との関係については、トレーニング前後で変化がみられた。これらの結果は、長期間の自転車トレーニングはSSC機能を低下させないものの、SSC運動時の神経筋活動を変化させることを示唆している。 本年度はトレーニング実験の実施およびデータの分析に留まったため、今後得られた結果を論文にまとめ、投稿予定である。
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