2022 Fiscal Year Annual Research Report
A Unified Approach to Coding Problems with Conditional Smooth Renyi Entropies
Project/Area Number |
21K21291
|
Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
阪井 祐太 兵庫県立大学, 工学研究科, 助教 (70907849)
|
Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
|
Keywords | スムースエントロピー / カットオフエントロピー / 可変長データ圧縮 / 高次漸近論 / エントロピーの工学的意味づけ |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度の研究成果の一部として、スムースレニーエントロピーの定義に用いられる「スムース操作」をマジョリゼーション理論により「カットオフ操作」へと帰着させる議論に基づく解析を中心的に行なった。本年度は、この議論において導入された情報量「カットオフエントロピー」の工学的意味づけをさらに追求した。特に、可変長データ圧縮問題の圧縮限界解析における不等式評価を精査し、カットオフエントロピーの工学的意味をいくつか特徴づけた。ここで、データ圧縮の性能評価として「データ圧縮率」および「誤り確率」に新たな規範を導入し、それらの規範に適応するカットオフエントロピーの定義を模索した。それに伴い、本研究課題の解析に有用となるカットオフ操作に関する基本的性質をいくつか証明した。これにより、データ圧縮率と誤り確率との相関関係を数学的量により明快に説明できる。さらにシステムの遅延時間を増加させる場合に、カットオフエントロピーの漸近解析をすることで、データ圧縮の本質的限界の高次漸近論を調査した。本研究成果について、第45回情報理論とその応用シンポジウム(SITA2022)にて口頭発表した。英論文誌IEICE Transactions on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciencesの特集号Special Section on Information Theory and Its Applicationsに投稿中であり、現在「条件付き採録」の査読結果を受けて改訂し、再投稿を完了した。
|
Research Products
(1 results)