2023 Fiscal Year Annual Research Report
遠隔映像解析における検出精度と遅延要件を満足する適応的映像品質制御に関する研究
Project/Area Number |
21K21293
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 暢彦 日本工業大学, 先進工学部, 准教授 (40706032)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | IoT / モバイル網 / 映像品質 / オブジェクト検出 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,カメラ映像を活用した情報サービスの健全な普及促進,安定運用への貢献に向けて,モバイル網の輻輳を緩和しながら,所望のオブジェクト検出精度と遅延要件を満足する適応型映像配信システムを明らかにすることである.カメラ映像を活用した情報サービスのユースケースとして,交差点近傍に配置した監視カメラ映像を用いた安全運転支援システムを想定し,映像品質制御と通信資源割当の観点から方式の立案とシミュレーション評価を実施した.当該年度では,初年度に立案した映像品質制御手法の更なる性能向上を目的として,深層強化学習を用いた映像品質制御手法を新たに提案し,シミュレーション評価により,新手法が初年度提案手法よりも輻輳を緩和しながら,同等のオブジェクト検出制度を達成できることを確認した.また,深層強化学習を用いた映像品質制御手法によって制御された映像が許容遅延時間内に到達するかを確認するために,次年度に提案した遅延要件を満足する通信資源割当手法を組み合わせて評価を実施した.3GPP TR 22.885の報告によると,交差点における車両衝突回避における通信要件は100ms,そして,その通信要件を満足するパケットの割合は95%を保証する必要があるため,それらの要件を通信要件として評価を実施した.シミュレーション評価により,適応型映像配信システムは,モバイル網の輻輳を緩和しながら,所望のオブジェクト検出制度と遅延要件を達成できることを確認した.
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