2021 Fiscal Year Research-status Report
Boosting the energies of laser-driven ion beam by controlling the high density plasma through relativistic transparency
Project/Area Number |
21KK0049
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Research Institution | National Institutes for Quantum Science and Technology |
Principal Investigator |
西内 満美子 (高井満美子) 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 関西光科学研究所 光量子科学研究部, 上席研究員 (70391315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
劉 暢 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 関西光科学研究所 光量子科学研究部, 博士研究員 (20894629)
桐山 博光 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 関西光科学研究所 光量子科学研究部, グループリーダー (40354972)
今 亮 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 関西光科学研究所 光量子科学研究部, 主任技術員 (80725838)
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Project Period (FY) |
2021-10-07 – 2026-03-31
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Keywords | 超高強度レーザー / イオン加速 / レーザーの時間波形制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、超高強度レーザーによって生成された高密度相対論的プラズマを制御することで、高エネルギーイオン発生を制御することである。具体的には、生成される相対論的高密度プラズマを相対論的透過現象を介して、制御可能な「光学的に透明なプラズマとの相互作用」に落とし込み、屈折率の制御により、プラズマを制御する。本研究の実施には、研究を行うのが最適かつ唯一無二のレーザーであるDraco-PWレーザー(ドイツのヘルムホルツ研究所(HZDR))を用いる。 今年度は初年度かつ研究期間は半年のみであったため、HZDRの研究者と共にウェブ形式での会議を2週間に一度のペースで定期的に行なった。レーザーの時間波形はわずか数百フェムト秒の間に10桁近く急激に強度が変化するため、時間波形の微小な違いがプラズマのダイナミクスに大きな変化を引き起こす。そのため、R4年度において、ショット時におけるレーザーの時間波形の正確な計測を行うことを目標とし、計測システム設計を行い導入を図ることとした。 また今年度、予備実験的にJ-KARENレーザー(QST関西研)を用いて行った実験結果を反映させ、次年度以降の研究内容及び実験時期の調整を行なった。その結果、R4年度前半にてドラコレーザーにて共同実験を行うこと、及びR4年度後半に、J-KARENレーザーにて共同実験を行うことにした。両システムにおいて正確なショット時のレーザー波形の計測ができ、両システムでの計測結果がそのまま比較できるようにクロスキャリブレーションを行い、プラズマ実験結果との比較を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の応募後に行った予備実験の結果を反映して、HZDRの研究者と議論することで、次年度以降に行う研究内容をさらに発展したものとすることが可能となった。具体的には、Draco-PWレーザーだけではなく、QSTのJ-KARENレーザーにも、レーザーの時間波形を制御するプラズマミラーシステムを立ち上げ(別予算にて)、短期間にて機能させることに成功したため、双方のレーザーシステムにて相補的なデータの取得が可能となった。従ってDraco-PWレーザーシステムにて行う本番実験のために必要な条件の洗い出しをJ-KARENレーザーシステムを用いて行う予定である。 また、相対論的透過現象を制御して引き起こすために必要な条件の洗い出しのため、シミュレーションを用いるが、今年度は来年度以降に行う予定の計算に必要な大型計算機のマシンタイム申請など環境整備を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降においては、①相対論的透過現象を制御して起こすレシピをシミュレーションを用いて求めるとともに、②実験により両レーザーシステムにおいてこれを実現し、③取得されたデータを共同で解析し、④実験結果の物理的解釈を行うために理論考察&シミュレーションを行う、という実験・シミュレーション&理論考察をフィードバックをかけながら行う方針で進める。 新型コロナウィルス蔓延状況にもよるが、次年度はDracoレーザーにおける共同実験、及びJ-KARENにおける共同実験を双方の人員を派遣し合うことで行う予定である。これに向けて、5月締め切りのマシンタイム取得のために実験計画書(申請書)を共同で作成し応募し、実験準備を進める。次年度はまず、上記①のために必要なレーザーの時間パラメータを正確に計測することを目標とし、計測系の構築を行い、ターゲットショットを伴う実験で使用できるようにする。
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Causes of Carryover |
当初、今年度支出予定であった物品費は、予備的実験をJ-KARENシステムにて行うのに必要な光学部品等を購入予定であったが、J-KARENレーザーの増幅過程における増幅レーザーのトラブルによって、所望の時間波形が得られないことが分かったため、修理が完了する次年度に実験を延期することとした。次年度に行う実験において、レーザーの時間波形を正確に計測するための時間波形計測系を構築する光学部品の購入に充当する。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] 超高強度短パルスレーザーの時間波形がイオン加速へ与える影響2022
Author(s)
西内満美子, N.Dover, T.Ziegler, 今亮, C.Liu, 宮武達彦, 竹本伊吹, 榊泰直, 近藤康太郎, M.Garten, I.Gothel, H.Low, S.Achenbaum, C.Barnerd, S.Bock, E.Ditter, O.Ettlinger, G.Hicks, 桐山博光, J.Koga, Z.Najmudin, M.Umlandt, T.Puschel, U.Marvin, 渡辺幸信, 神門正城, U.Schramn, K.Zeil
Organizer
日本物理学会第77回年次大会