2021 Fiscal Year Research-status Report
東南アジアにおけるキャッサバモザイク病抵抗性品種の作出に向けた技術基盤の構築
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21KK0110
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
徳永 浩樹 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 研究員 (30768479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湊 菜未 新潟大学, 自然科学系, 助教 (60843430)
キム オッキョン 東京農業大学, 農学部, 助教 (60737112)
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Project Period (FY) |
2021-10-07 – 2026-03-31
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Keywords | キャッサバ / キャッサバモザイク病 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年東南アジアではSri Lankan cassava mosaic virus (SLCMV) によるキャッサバモザイク病 (CMD)が甚大な被害をもたらしている。本研究ではアジアのキャッサバ栽培品種にCMD抵抗性を効率的に付与する技術の開発をベトナムの研究機関との国際共同研究で進めてCMD問題の解決を目指す。そのために1. CMD抵抗性を評価する方法を定めると共に、2. DNAマーカー選抜や3. ゲノム編集による分子育種の技術基盤を整える計画である。 1. CMD抵抗性を評価手法に関して、新潟大学においてSLCMVの全長cDNAから作製した感染性クローン(東京大学、宇垣正志博士より提供)を用いたアグロインフィルトレーション法による簡易接種法を開発中である。ベンサミアナタバコに接種することで葉にモザイク病徴が発生することが確認できた。来年度キャッサバでの接種系の確立を向けて、幼植物体の人工気象装置内で栽培を開始した。 2.アフリカのキャッサバ系統のキャッサバモザイクウイルスに対する抵抗性QTLとして、第12染色体上に位置するCMD2と、第14染色体上の2つのピークが知られており、それらQTL近傍のSNPに設計したdCAPSマーカーを開発して、CMD抵抗性系統とアジア栽培品種間の交配後代の遺伝子型の判別を終えた。 3. ゲノム編集で遺伝子を改変してキャッサバにCMD抵抗性を付与する。SLCMVが属するベゴモウイルス属ウイルスに対する免疫応答に関与する遺伝子の機能解析を進めた。候補遺伝子について野生型及びキナーゼドメインのスレオニンをアスパラギン酸に置換したリン酸化模倣型をCaMV35Sプロモーターに連結して過剰発現させた形質転換キャッサバを作出した。今後候補遺伝子のキャッサバにおけるCMD抵抗性誘導能を検証予定であり、有効性が確認された場合はゲノム編集により抵抗性を付与する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度は新型コロナウイルスの蔓延により、ベトナムへの渡航規制、ベトナム国内の移動制限やロックダウンにより、日本人研究者によるベトナムへの渡航や現地調査は実施できなかった。特にベトナムにおいてキャッサバの交配用圃場やCMD感染地域への移動が制限された為、抵抗性系統とアジア品種の交雑集団の作出や接ぎ木によるCMD抵抗性の評価方法の確立が遅れた。国内で計画していた活動については概ね計画どおりに実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスによるベトナムへの渡航禁止、帰国後の隔離措置やベトナム国内の活動の制限が解除され次第ベトナム現地での共同研究を実施する。それまでは日本国内で完結する実験を進めて、ベトナムの共同研究機関へはオンラインで情報提供や活動依頼して研究を推進する。
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Causes of Carryover |
2021年度は新型コロナウイルスの蔓延により、ベトナムへの渡航規制、ベトナム国内の移動制限やロックダウンにより、日本人研究者によるベトナムへの渡航や現地調査は実施できなかったこと、それに伴ういくつかの国内活動を2022年度に実施する計画にしたため。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Cassava mosaic disease and its management in Southeast Asia2021
Author(s)
Uke Ayaka、Tokunaga Hiroki、Utsumi Yoshinori、Vu Nguyen Anh、Nhan Pham Thi、Srean Pao、Hy Nguyen Huu、Ham Le Huy、Lopez-Lavalle Luis Augusto Becerra、Ishitani Manabu、Hung Nguyen、Tuan Le Ngoc、Van Hong Nguyen、Huy Ngo Quang、Hoat Trinh Xuan、Takasu Keiji、Seki Motoaki、Ugaki Masashi
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Journal Title
Plant Molecular Biology
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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