2021 Fiscal Year Research-status Report
The process of changes in larch forest growing in the southern distribution limits of permafrost of Eurasia according to climate change
Project/Area Number |
21KK0113
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
安江 恒 信州大学, 学術研究院農学系, 准教授 (00324236)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城田 徹央 信州大学, 学術研究院農学系, 助教 (10374711)
小田 あゆみ 信州大学, 学術研究院農学系, 助手 (40571609)
守口 海 高知大学, 教育研究部自然科学系農学部門, 講師 (70814979)
沈 りとう 秋田県立大学, 木材高度加工研究所, 特任助教 (70878363)
|
Project Period (FY) |
2021-10-07 – 2026-03-31
|
Keywords | カラマツ林 / 肥大成長 / 気候変動 / 攪乱レガシー / 永久凍土 / 林分構造 / 土壌 |
Outline of Annual Research Achievements |
世界の陸域生態系の約1割を占め,炭素の吸収源として重要な役割を占めるユーラシア大陸のカラマツ林について,気候変動に伴う森林資源量や質の変化を予測することは喫緊の課題である。カラマツ林の成長,林分構成および地上部現存量を規定する要素として,「気候要素の直接的な影響」「攪乱レガシーとしての永久凍土,土壌,大型植物体」を挙げ,その影響を評価するための準備を行った。 モンゴルにおける調査地の選定のため,既往のインベントリデータに基づいて求めた地上部現存量と林分構造との関係より,調査候補となる森林の林分構造について検討を行った。併せて,モンゴルの若いカラマツの空間獲得効率を評価する目的で,日本の9年生カラマツを比較対象と位置付け,枝の重さ,表面積,全枝長など分岐構造に関わる諸量を計測,解析した。林分構造の指標である林内光環境を解析するためのレイトレーシングエンジンであるOptix(nVIDIA)を用いてシミュレータの開発に着手した。 課題の遂行に必要となる土壌中の無機態窒素濃度測定法および窒素同位体比分析の測定環境を整備した。永久凍土南限と近い環境である日本の山岳域に生育するミヤマハンノキを対象に,樹幹の円板を採取し,年輪幅を測定した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
モンゴルにおける現地調査に向けて,調査地の選定に関する検討,林分構造の測定および解析に関する方法の検討,土壌調査に関する測定体制の整備を行った。また,カウンターパートであるモンゴル国立大学との情報交換,渡航に関する打ち合わせを行った。 ロシアにおける研究については,カウンターパートであるロシア科学アカデミーとの打ち合わせを始めたところ,2022年2月以降のロシアとの外交関係の悪化に伴い,2022年現在ロシアへの渡航は困難となってしまい,進捗は停止している状況である。
|
Strategy for Future Research Activity |
渡航禁止となったロシアを対象とした研究については当面は既取得データの解析を進めると共に,遠隔会議等によりカウンターパートとの研究情報交換を行う。渡航が可能となった時点において現地調査が再開出来るよう準備を行う。 2022年度については,モンゴルにおける研究に注力し,モンゴル側との情報交換,試験地の設定,共同現地観測を行う。
|
Causes of Carryover |
コロナによる行動制限のために対面での研究打ち合わせを行うことが出来無かったため,次年度使用額が生じた。当該助成金については,次年度における研究打ち合わせおよび海外調査のための渡航旅費として使用する。
|
Research Products
(1 results)