2021 Fiscal Year Research-status Report
ニュージーランド人と日本人の比較による新規尿酸遺伝要因の探索・同定と分子機能解析
Project/Area Number |
21KK0173
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
松尾 洋孝 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 分子生体制御学, 教授 (00528292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関根 舞 東京薬科大学, 薬学部, 助教 (40881496)
豊田 優 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 分子生体制御学, 助教 (80650340)
宮田 大資 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90844415)
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Project Period (FY) |
2021-10-07 – 2024-03-31
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Keywords | 尿酸 / 高尿酸血症 / 痛風 / GWAS / 国際共同研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本国際共同研究は、血清尿酸値や尿酸関連疾患リスクに影響する遺伝要因の探索・同定を目的とした臨床遺伝学的解析に加え、新たに見出されることが期待される尿酸輸送体(候補)の分子機能解析にも取り組むことを視野に入れた2.5年計画(2021~2023年度)である。その初年度にあたる2021年度においては、本課題における海外共同研究者であるTony R. Merriman博士との精力的な共同研究を展開し、血清尿酸値に関する人種横断型のメタアナリシス(Global gout project と命名)」に共同で取り組んだ。その成果の一部については、2022年度中の論文投稿を目指し、現在、共同で原稿執筆を進めている。また、Tony R. Merriman博士をグループ共同著者とする原著論文「Coffee Consumption Reduces Gout Risk Independently of Serum Uric Acid Levels: Mendelian Randomization Analyses Across Ancestry Populations」をアメリカリウマチ学会の機関誌であるACR Open Rheumatology誌に発表することにも成功した。すなわち、「コーヒーを飲む」習慣に関連するゲノムワイド関連解析(GWAS)の結果をもとに、(1)日本人最大規模の血清尿酸値のGWAS結果と(2)医師が痛風と診断した症例を対象とした日本人最大規模の痛風のGWAS結果とについて、それぞれメンデルランダム化解析を行った結果、日本人で初めて、「コーヒーを飲む」という習慣が、血清尿酸値の変動には無関係に「痛風の発症リスクを軽減すること」を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本国際共同研究は、血清尿酸値や尿酸関連疾患リスクに影響する遺伝要因の探索・同定を目的とした臨床遺伝学的解析に加え、新たに見出されることが期待される尿酸輸送体(候補)の分子機能解析にも取り組むことを視野に入れた2.5年計画である。その初年度にあたる2021年度においては、本課題における海外共同研究者であるTony R. Merriman博士との精力的な共同研究を展開し、血清尿酸値に関する人種横断型のメタアナリシス(Global gout project と命名)」に共同で取り組んだ。この国際共同プロジェクトは次年度以降も継続される予定であり、順調に進行している。新型コロナウイルスの国際的な大流行に伴う社会活動・出入国等の制限により、相手国への訪問は許されなかったものの、電子メール等を活用したコミュニケーションにより、研究活動のみならず人材交流を促進できたため、国際共同研究基盤のさらなる強化と国際的ネットワークの拡大に貢献できたものと考えられる。また、Tony R. Merriman博士をグループ共同著者とする原著論文「Coffee Consumption Reduces Gout Risk Independently of Serum Uric Acid Levels: Mendelian Randomization Analyses Across Ancestry Populations」をアメリカリウマチ学会の機関誌であるACR Open Rheumatology誌に発表することにも成功した。そのため、本研究課題は「おおむね順調に進展している」と判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度以降も、Tony R. Merriman博士をはじめとする海外の研究者らと共同研究を継続し、血清尿酸値に関する人種横断型のメタアナリシスなどに取り組むことで、血清尿酸値や尿酸関連疾患リスクに影響する遺伝要因の探索・同定を進めていく。また、初年度に得られた成果については、論文発表ならびに学会発表を通じて、世界に向けて広く発信する予定である。また、本課題における学術成果以外の目標である、人材交流を通じた国際共同研究基盤のさらなる強化と国際的ネットワークの拡大についても、引き続き貢献していきたい。海外渡航については、国内外における新型コロナウイルスの流行の状況や各国の施策を注視のうえ、臨機応変に対応することを基本的な計画とする考えである。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの世界的大流行のため。各種消耗品の購入費用のほかに、旅費、国際誌への論文投稿のための校閲費・印刷費・研究成果投稿料としての謝金・その他の費用として使用する予定である。
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Research Products
(7 results)