2021 Fiscal Year Research-status Report
アルツハイマー病の発症リスクを知る権利の医療実装:実証的な生命倫理学研究
Project/Area Number |
21KK0225
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
和氣 大成 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (80815845)
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Project Period (FY) |
2021 – 2023
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Keywords | 応用倫理 / 実証的生命倫理学 / 実装研究 / アルツハイマー病 / 知る権利 / 自律 / 医学的対処可能性 |
Outline of Annual Research Achievements |
アルツハイマー病の原因物質ともされるアミロイドβの蓄積を防ぐ薬剤(一般名アデュカヌマブ)が世界で初めて米国食品医薬品局で迅速承認されたが、承認を巡り大きな議論が続いている。米国では保険適用をひかえる動きがあり、処方を見合わせる大病院もある。これは本研究が議論の対象とする「医学的な利益の有無」という論点に直結するため、欧州での承認申請の却下、日本での承認見送りも含め最新の情報を収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者および家族のCOIVD-19罹患により研究遂行自体がやや遅れた。渡航予定日に出国することが叶わず、日本国内で定められた隔離期間を経たことに加え、ロシア・ウクライナ戦争を受けた航空便の変更等を受け、実際の渡英も4月に延期する結果となった。しかしその間、渡英に必要となるVISAの申請、NHSへの健康保険の登録を進めた。また渡英後の滞在先を確定した。受入れ施設となるThe Oxford Uehiro Centre for Practical Ethicsに対して研究開始に必要となる書類を提出し、IT環境を整えるための登録を行った。研究代表者のオフィスも改めて提供していただいた。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年4月には無事に渡英することができた。受け入れ施設であるThe Oxford Uehiro Centre for Practical Ethicsでは対面でのセミナーも再開され、イースター休暇後には多くの研究者がセンターに集まり活発な議論や交流が行われている。研究代表者も共同研究者とのミーティングを設定し、本格的に本研究を進めていく予定である。
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