• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2022 Fiscal Year Research-status Report

Realization of oxide power device using Li-doped NiMgO single crystal grown by mist CVD method

Research Project

Project/Area Number 21KK0260
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

池之上 卓己  京都大学, エネルギー科学研究科, 助教 (00633538)

Project Period (FY) 2022 – 2023
KeywordsミストCVD法 / 岩塩構造ワイドギャップ酸化物
Outline of Annual Research Achievements

到着後、ただちにミストCVD法の成膜環境を整備した。これまでに報告した、NiOやNiMgOの成膜を高品質に行えることを確認した。
本研究課題では、MgO基板と格子整合する岩塩構造のNi0-MgO-ZnO系に注目している。Ni0-MgO-ZnOの組成を適切に制御することで、MgO基板と格子整合したまま、バンドギャップを拡大できることを示した。このような研究はワイドギャップ半導体の中でも独創的なものである。
NiOは希少なp型伝導性を示す酸化物半導体である。さらに、MgOとの混晶とすることで、バンドギャップを拡大できる。ただ、このNiMgOは未知の特性も多いため、Mg組成を制御したNiMgOについての詳細な評価を行っている。通常、NiOはスパッタリング法を用いてNi空孔によりキャリア濃度制御が行われることが多いが、ミストCVD法の特長を活かしたLiドーピングによるNiMgOの評価も併せて行っている。
さらに、ワイドギャップ酸化物として有望とされるβ-Ga2O3とのデバイスについても検討している。まずは、β-Ga2O3基板上にミストCVD法で成長させたNiMgOとのヘテロ接合について評価を行った。また、MgO基板上にβ-Ga2O3をミストCVD法で成長させる技術を確立した。これにより、MgO基板上にNiOまたはNiMgOを形成した後にβ-Ga2O3を成長させるデバイスプロセスも可能になることが見込まれる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

計画通りに、ミストCVD装置を立ち上げ、成膜を行える段階まで達した。この装置で、NiOやNi0-MgO-ZnOだけでなく、β-Ga2O3を成長できることを確認した。LiやSiを用いたドーピングについても、制御性高く実施できることが分かっている。
この装置を用いて、MgO基板と格子整合する岩塩構造のNi0-MgO-ZnOを成長させた。Mg組成によって、MgO基板と格子整合したままバンドギャップを拡大できることを示した。
同様にNiMgOも成長させた。NiMgOについては、様々な濃度にLiをドーピングした試料を成長さて、NiMgOについての詳細な評価を行っていた。
さらに、β-Ga2O3とのデバイスを見据えて、MgO基板上にβ-Ga2O3をミストCVD法で成長させる技術を確立した。このβ-Ga2O3は他の方法で成膜したものと比べて、様々な特徴があることが分かってきており、評価を完了させ次第、デバイス化を検討する。

Strategy for Future Research Activity

まずは、β-Ga2O3とNiOおよびNiMgOとのヘテロ接合の評価を完了させて、β-Ga2O3とNiMgOを用いたデバイスを試作する。初めに、β-Ga2O3基板上にβ-Ga2O3を成長させ、その後NiMgOを成長させることでヘテロ接合を形成する。その際、β-Ga2O3はMOCVD法で成長させたものと、ミストCVD法で成長させたものを利用することを検討している。加えて、MgO基板上にNiMgOを先に成長させ、その後β-Ga2O3をミストCVD法で成長させる構造のデバイスも検討する。
次に、Ni0-MgO-ZnOを用いたホモ接合について、検討する。このNi0-MgO-ZnOは、新しい材料でもあるので、物性評価を行いつつ、デバイス化の可能性を探索する。
また、近年では、GaNベースのデバイスにおいても、p型のNiOが利用される例がみられる。このような応用についても、最新情報を調査しながら必要に応じて取り組む予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2022

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] MgO 基板と格子整合する MgO-NiO-ZnO 混晶半導体2022

    • Author(s)
      飯田真太郎, 池之上卓己, 三宅正男, 平藤哲司
    • Organizer
      第 83 回 応用物理学会 秋季学術講演会
  • [Presentation] The relationship between the composition and lattice constant of MgO-NiO-ZnO semiconductors2022

    • Author(s)
      Shintaro Iida, Takumi Ikenoue, Masao Miyake, and Tetsuji Hirato
    • Organizer
      41st Electronic Materials Symposium

URL: 

Published: 2023-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi