2023 Fiscal Year Research-status Report
Identifying optimal gene set for domesticating wild legume
Project/Area Number |
21KK0272
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
高橋 有 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 遺伝資源研究センター, 主任研究員 (70726273)
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Project Period (FY) |
2022 – 2024
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Keywords | マメ科 / 野生種 / 栽培化 / 非硬実性 / 裂莢抵抗性 / 器官大型化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はマメ科野生種に栽培化形質を付与することで一挙に新たなストレス耐性作物を開発しようとするフィジビリティスタディの一環である。その中で用いる遺伝子群の機作の相違や多面的発現を考慮して、最適な遺伝子セットを特定することが本課題の主目的である。 当該年度は、マメ科野生種の非硬実変異体isi1が、種子の大型化と莢内粒数の減少を伴うことを取り上げた原著論文を採録させた。このほか、アズキとダイズの裂莢抵抗性の相違を解説した総説を採録させた上で、日本の準主要作物であるアズキの栽培化遺伝子を世界の主要作物であるダイズに応用する本研究の派生的着想を実証する特許の国内優先権主張出願をした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本課題申請時の主な海外共同研究者であったMundree教授が、別の大学の学部長として異動することになったが、渡航先機関は変更せず、主な海外共同研究者をWaterhouse教授に変更して研究を継続している。本課題は、形質と遺伝子の双方の解析を対象としているが、現在は、Waterhouse教授の得意な遺伝子機能解析に注力することにした。体制は変化したものの、より先進的な研究を遂行できる状況となったため当該区分とした。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでにマメ科野生種の化学変異原処理集団から非硬実性、裂莢抵抗性、大型化に関わる突然変異体を選抜し、二親性分離集団を用いた順遺伝学的手法により責任遺伝子の同定を進めている。しかし、これら突然変異体はゲノム全域に変異が生じているため、複数の変異形質が単一の責任遺伝子に支配されているのか証明することが難しい。特定の遺伝子の機能を証明するためには、同種を用いた形質転換を伴う相補実験が最善であるが、当該マメ科野生種は形質転換実験系が整っていない。そこで現在、別種を用いた一過的発現やゲノム編集による遺伝子機能解析を試みている。
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Research Products
(3 results)