2022 Fiscal Year Research-status Report
臓器特異的なUBXD8の機能を主軸としたアルコール性肝障害の病態形成メカニズム
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21KK0277
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
今井 則博 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (40877081)
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Project Period (FY) |
2022 – 2024
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Keywords | アルコール性肝障害 / UBXD8 |
Outline of Annual Research Achievements |
現代社会においてアルコール飲料は日常生活に密着し、生活・文化を形成する嗜好品である。しかし一方で、飲酒が関わる身体的影響は多岐にわたり、その過剰摂取により深刻な健康被害をもたらすことが知られている。アルコール性肝障害はアルコール関連臓器障害の中で最も高頻度であり、生命予後に関わる重要な問題である。 近年のGWAS及びメタ解析において、新たにUBXD8遺伝子多型がアルコール性肝硬変のリスク軽減因子として同定され注目されている。UBXD8は細胞内の長鎖不飽和脂肪酸のセンサーであり広く全身に発現している。本研究では脂肪酸のセンサーとして働くUBXD8がそれぞれ①肝細胞・②腸管上皮細胞における脂質代謝を基軸としてアルコール性肝障害の病態進展に関与していると仮説を立て研究を遂行中である。 LoxP-Creシステムを用いて作出した肝細胞特異的UBXD8ノックアウトマウス(Albumin-Cre)、新たにVillin-Creマウスと交配し作出した腸管上皮細胞特異的UBXD8ノックアウトマウス、およびそれぞれのlittermateコントロール (flox/flox) マウスを用いて、5%エタノール含有液体飼料(Lieber-DeCarli liquid diet)飼育を行いそのフェノタイプを解析中である。 さらに肝細胞特異的UBXD8ノックアウトマウスおよび腸管上皮細胞特異的UBXD8ノックアウトマウスを用いて、海外共同研究施設において包括的なマウスの代謝・行動のモニタリングを計画している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
渡航予定である共同研究機関との間に遺伝子改変マウスの輸送に伴うMTAの締結を行い、渡航に向けた手続きを進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度中に海外共同研究施設へ渡航し共同研究を更に推進する予定である。
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