2023 Fiscal Year Research-status Report
Global outreach of hip arthroplasty support system using real-time acoustic analysis.
Project/Area Number |
21KK0281
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
本間 康弘 順天堂大学, 医学部, 准教授 (80732883)
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Project Period (FY) |
2022 – 2024
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Keywords | 生体音響医工学 / 人工股関節全置換術 / 音響工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、①全世界的な患者の叩打音データ収集・解析、②簡便・正確にリアルワールドデータの収集・解析を継続的に可能とする手法の検討及び国際的研究ネットワークの構築、③被叩打物体振動特性と叩打音周波数特性の関係性の解明を目標とし、高いロバスト性を持つ予測アルゴリズムを含有したクラウドを介する遠隔リアルタイム自動解析システムの開発及び国際展開を目的として計画した。 2023年度においては、米国オハイオ州クリーブランド病院において、リアルワールドデータの収集・解析を継続的に可能とするための基盤的要素である手術室環境・手術器具等の調査を実施した。手術室環境においては、日本とほぼ同様な手術室規格でありインターネット接続(有線有り)もあり、問題ないことを確認した。さらに、手術器具と患者要素は本邦とサイズなどの違いが存在するため、標準化の方法の検討が必要なことを確認できた。また、共同研究先の教授とプロジェクトの国際展開を目的とした議論を重ね、継続的な共同研究体制構築の同意を得て、共同研究先における臨床研究の実施の検討を開始し、まずは知財関係の整理と締結を行っていくこととし、国際的研究ネットワークの構築は問題なく実現可能なことを確認した。 次に、フランスの国立科学研究センター/パリ東大学に移動し、共同研究先で開発されたセンサリングハンマーと模擬骨を用いた基礎的実験を開始し、現在実験を遂行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本課題の目的である、簡便・正確にリアルワールドデータの収集・解析を継続的に可能とする手法の検討及び国際的研究ネットワークの構築及び被叩打物体振動特性と叩打音周波数特性の関係性の解明に関しては順調に進捗している。 一方、海外における臨床研究としての実際の手術のデータ収集は開始できていない点で、予定よりやや遅れていると判断している。これは、各国における規制対応やいまだにCOVID-19による制限が一部の病院で残っていることも影響している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、基礎的研究を継続し、被叩打物体振動特性と叩打音周波数特性の関係性の解明を行いつつ、国際的研究ネットワークの構築を行なっていく。さらに、2023年度末に、手術の叩打音データ収集を可能とする臨床研究の合意が複数の協力施設より得られたので、順次、各国の規制に従い臨床研究を開始していく。
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