2022 Fiscal Year Research-status Report
長期的な医療ビッグデータを用いた死亡前まで繰り返される入院の実態把握と要因解明
Project/Area Number |
21KK0282
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
光武 誠吾 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (10520992)
|
Project Period (FY) |
2022 – 2023
|
Keywords | 高齢者 / ビッグデータ / 移行期ケア / 退院支援 / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢患者にとって、入退院のように療養場所が変わる(ケアの)移行は、せん妄や有害事象等が生じやすく、心身への負担が大きい。そのため、繰り返される回避可能な入院の予防策を検討することは喫緊の課題である。本研究では、豪州のニューサウスウェールズ州に住むすべての高齢者の長期的な入院データと死亡データの連結データベースを研究運用しているMacquarie大学のMitchell氏と共同し、繰り返される入院の実態把握や加齢に伴う入院の変化パターンを類型化し、それらの関連要因を解明する。 2022年度は、Mitchell氏との会議を通じて、使用するデータベースの特性や研究計画について意見交換を行った。また、渡航に必要な手続きや、効率的に研究計画を遂行するための解析プログラム開発準備を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は、渡航後、有効的に本研究が遂行できるように準備期間に充てた。順調に準備が整った。
|
Strategy for Future Research Activity |
豪州ニューサウスウェールズ州の入院データと死亡データの連結データベースを活用し、後ろ向きコホート研究にて、繰り返される入院の実態把握と加齢に伴う入院の変化パターンを類型化し、それらの関連要因を解明する。 使用するデータは、豪州ニューサウスウェールズ州に住む全高齢者(約120万人)の入院データと死亡データの連結データベースである。計画時には、2007年~2017年分の11年分を使用する予定であったが、2022年度にMichell氏が最新のデータベースを構築したため、2014年から2021年の8年分のデータベースを使用することになった。 また、全ての入院患者を解析対象者とする計画であったが、本データベースは複数の研究テーマによるコホートに分かれているため、本研究では大腿骨頸部骨折の入院患者コホートデータを活用することになった。高齢入院患者の中でも発生頻度が高く、再入院予防のためにはリハビリテーションなどによる介入が重要と考えられる大腿骨頸部骨折後の繰り返される入院の実態把握と要因解明について解析を進めて行く。
|